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G20 新興国中心にAIIB支持の声も NHKニュース

先進国に新興国を加えたG20は、2日間の日程を終えて17日、閉幕しました。採択された声明では、世界経済の成長は緩やかで一様ではないとしながらも、「短期の経済の見通しは特にユーロ圏と日本で最近になって改善している」として、日本などの景気回復の動きを評価しています。また、景気回復をより力強いものにするため、多くの先進国で引き続き緩和的な金融政策が必要だとしています。さらに、世界経済の成長の原動力としてインフラ投資の重要性を確認し、次回、ことし9月の会議までに各国が投資戦略を策定するとしています。


一方、中国が設立を提唱しG20の過半数が参加を表明したアジアインフラ投資銀行について、声明で直接の言及はありませんでしたが、一連の日程を通じて、議長国のトルコをはじめ新興国を中心に設立に向けた動きを支持する声が出されました。参加を見送っている日本とアメリカは個別の会談で、アジアインフラ投資銀行が既存の国際金融機関と協調融資などを行い、組織運営の透明性を高めていくことが重要だという認識で一致しました。

G20「世界経済のリスク減退」、課題残るとも指摘 | Reuters

米ワシントンで開かれた20カ国・地域(G20)財務相中央銀行総裁会議は17日、先進国の成長見通しが改善するなか世界経済へのリスクは減退する一方、為替変動や低インフレ、地政学的緊張など課題は残されているとの共同声明を採択して閉幕した。


声明では「世界経済に対するリスクは前回の会合以降、一段と均衡している。ユーロ圏や日本など先進国における短期的な見通しは最近改善しているほか、米、英は底堅い成長を続けており、こうした動きが世界経済の一層力強い回復を後押しする可能性がある」と指摘した。


その一方で、「為替相場の変動や長引く低インフレ、持続的な内外の不均衡、高水準の公的債務、地政学的緊張など重大な課題が存在する」とした。


声明には、ギリシャへの直接の言及はなかった。トルコのババジャン副首相も記者会見で、ギリシャ問題が公式協議で主要議題とならなかったこと明らかにした。


しかし、ギリシャ問題が当局者の念頭に置かれていることは明確で、これに先立ち、オズボーン英財務相は記者団に対し、ギリシャをめぐる問題が一連の国際会議に重くのしかかっており、ギリシャ支援をめぐる交渉について「いずれの側に判断ミスや誤算などがあれば、欧州が4年前に経験したような危険な状態に再び陥るのは明らかだ」と述べた。


ギリシャと債権団の協議について、IMF欧州局を統括するポール・トムセン氏は記者団に対し、「数日中に大きく進展し、手続きを加速させることが重要」とし、「包括的なパッケージが必要であり、少なくとも数週間の討議が必要となることは明白だ」と語った。


声明では世界経済に対する明るい見方が示されたものの、米連邦準備理事会(FRB)が利上げ開始に向けた下地を整えるなか、金融市場のボラティリティーが高まるリスクが存在するとも指摘した。


「世界の金融政策が異なる方向に向かう環境において、各国は慎重に金融政策を調整し、マイナスの波及効果を最低限に抑制するため、明確な意思伝達を行う必要がある」と強調した。


また、資本流出に直面し、懸念視される新興国の状況については、必要に応じ、資本移動を規制するなどの措置を講じることが可能との見方を示した。

〔情報BOX〕G20要人発言一覧 | Reuters

◎中国の朱光耀財政次官


アジアインフラ投資銀行(AIIB)について>


新たなメンバーはすべて揃った。来月には資金について協議するさらなる機会もある。すべては協議を通して決定される必要がある。法の統治はAIIBが負う使命である。これは非常に重要なことだ。


当然、米国などは非常に高い水準を求めている。われわれは高い水準(を実現すること)に合意している。協議の場を通してさまざまな見解を集め、これらは公式な法的文書に反映される。


向こう2、3カ月で交渉を決着させたいと考えている。

◎ルー米財務長官


人民元について>


中国の為替介入は減ったものの、人民元相場が依然大幅に過小評価されていることは複数の要因で示されている。中国は最近の為替介入の縮小を積み重ね、継続的に為替市場での活動を抑えるべきだ。


<日本について>


政策当局者は持続的で均衡ある景気回復と内需拡大に向け、財政、金融、構造改革の3つの政策手段をすべて活用する必要がある。

◎G20議長国トルコのババジャン副首相


<世界的な金融政策に対するG20の見方について>


金融政策決定は慎重に調整し、波及的な影響の拡大を最小化するために、注意深く伝達する必要がある。


<世界経済に対するG20の見方について>


世界経済の回復は継続しているが、回復は一様ではなくペースは緩やかとの認識が示された。


<米FRBの市場への政策の伝達について>


米連邦準備理事会(FRB)は政策の将来の行方について、これまでよりもうまく伝えているとの認識で一致した。


明確に伝えることは、波及的な影響が広まる可能性があることから、米経済だけでなく世界経済にとっても重要になる。


ギリシャ危機をめぐりG20で協議することについて>


欧州連合(EU)、欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金IMF)などギリシャ支援協議に関わっている機関からG20で討議するよう要請がない限り、G20の場で協議することは適切ではない。

◎ショイブレ独財務相


<AIIBについて>


中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)については、内での取り組みが進展しており、主要7カ国(G7)で新たな問題とならないような方法でわれわれが交渉をリードするつもりだ。

◎ワイトマン独連銀総裁


ギリシャ支援について>


(改革)プログラムなくして金融支援が実施されるとの考えは愚かしい。ただ、中央銀行による国家の財政ファイナンスが実施されれば、さらに愚かしいことになる。中銀による国家の財政ファイナンスは、欧州連合(EU)規定の明らかな違反となる。


欧州の銀行監督機構は、現在、ギリシャの銀行は中銀による緊急流動性支援を受ける条件は満たしていると判断している。