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米利上げの影響、市場まだ十分に織り込まず=PIMCO幹部 | Reuters

米債券運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO、ピムコ)は9日、金融市場はまだ十分に米利上げの影響を織り込んでいないとの見方を示した。


ピムコのグローバル債券部門の最高投資責任者(CIO)、アンドリュー・ボールズ氏は、金利が比較的低位で推移するとの見通しを市場が織り込んでいる一方、米連邦準備理事会(FRB)が徐々に政策金利を「中立的」といわれる水準以上まで引き上げていく可能性には「完璧な説得力」があると主張。「投資家は将来の利上げを十分に織り込んでいない」と述べた。


ボールズ氏はさらに、ドイツ連邦債の利回りはこれまで「途方もなく低かった」と指摘。米国で物価が上昇し、インフレ率が早ければ1年以内に2%に達する見通しとなっている中で米インフレ連動債の利回りが妥当な水準となっているにもかかわらず、独連邦債の利回りは現在でも低過ぎるように思えると述べた。


現在0.888%の独10年債利回りが1.5%に向けて上昇すれば、ピムコは独10年債を買うと指摘。ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)や欧州中央銀行(ECB)の資産買い入れを考慮すれば、現時点での適正水準は0.75━1.5%のレンジとした。


債券投資家にとりもう1つの大きなリスクは、銀行規制を背景とする流動性の低下だ。ボールズ氏は利回りスプレッドが引き続き縮小し、「流動性プレミアム」が不十分だと感じれば、ピムコは社債市場から「距離を置く」と述べた。


世界の株式市場については、ピムコは「比較的前向き」と指摘。先進国より新興国を選好するが、いずれの市場もとりわけ割安感があるわけではないとした。