最後の古館氏の締めのコメントでその全てが吹っ飛んでしまった。
「とにかく時間をかけるべきじゃないでしょうかね。このことに関してはね。」
おそらく、このビデオを作ったスタッフは天を仰いだことだろう。それじゃあ、結局政府の思う壺じゃないか。時間をかけるべき話なのか。違憲の法案を延々と審議して、結局通すという政府の思惑通りだろう。本来は、「これだけ違憲論が明確になっている以上、この法案は廃案にして、もう一度考え直して欲しいですね」くらいのことは言えないのか。
これで終わろうと思っていたが、ビデオの最後を見落としていたことに気づいた。スポーツも終わってのエンディングでの古館氏とスポーツキャスターとのやり取り。
「僕も楽屋で本番前に、放送前に妄想オンエアというのをやりますよ。こう来たらこういうふうに文句言われてまた怒られちゃうから、こういうコメントでかわさなきゃいけない。こっちからはまたいろいろ言われたらいけないから、その間を抜けていかなきゃ、ってやっているうちに本番でしゃべれなくなっちゃうじゃないですか」「それってダメじゃないですか」「ダメですよ・・・。明日頑張ってやってみます」End
これは決して冗談ではない。まさに本音を冗談めかして吐露したのだ。
これほどまでに違憲論が広く知られて完全に包囲されたように見えるが、安倍政権は、このまま突っ走るつもりだ。
どうせ国民は何も判断できない。合憲だと与党が言い続ければ、マスコミは、合憲論も流す。流さなかったら、圧力をかければ良い。それを数週間続ければ、国民は判断がつかなくなって、迷い始める。あとは、時間をかけてやりました、中国がどんどん出てきますよ、などと脅して最後は採決して行くつもりだ。すでに、憲法学者が国民の命と幸せを守ってくれるんですか、などと違憲か合憲かは関係ないという論理展開も狙っているように見える。
マスコミが騒がなければ、野党の批判も尻すぼみになるという読みもある。
要するに、何が起きても本法案の成立を強行してくることは確実だ。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150616#1434451002
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150612#1434106243