日テレ社長「自民党はどうなっちゃったのかな」 報道圧力を批判 - SANSPO.COM(サンスポ)
民放連の井上弘会長は29日、自民党若手議員の勉強会で報道への圧力をかけようとする発言が出た問題について「言論・表現の自由を基盤とする民主主義社会を否定するもので容認しがたい。とりわけ与党自民党の国会議員から発せられたことは誠に遺憾だ」と抗議するコメントを出した。
また「特定の報道機関をつぶすべきだとの発言が出たことも、日本の民主政治のレベルを誤解させかねない事態」と問題視。「国政の基本方針を論じる上で極めて重要な時期。このようなときにこそ、取材・報道の自由が尊重されなければならない」と訴えた。
日本テレビの大久保好男社長も同日の定例会見で「広告主に圧力をかけることでこらしめようというのは、いかがなものか。自民党はどうなっちゃったのかなというのが率直な印象だ」と批判した。
民放連会長「与党議員からのことばに誠に遺憾」 NHKニュース
このなかで井上会長は「民間放送や新聞事業の広告主に圧力をかけることにより、報道機関の取材・報道の自由を威圧しようとする言動は、言論・表現の自由を基盤とする民主主義社会を否定するものであって容認しがたい。とりわけ、与党自民党の国会議員からこれらのことばが発せられたことは誠に遺憾である。自民党議員の集会において、特定の報道機関を“つぶす”べきであるなどという発言がなされたことも、日本の民主政治のレベルを誤解させかねない事態である。現在は国政の基本方針を論じるうえで極めて重要な時期であり、このようなときにこそ、取材・報道の自由が尊重されなければならないことを強調したい」としています。
自民党の若手議員らが開いた勉強会で報道機関を批判する意見が相次いだ問題について、日本新聞協会に加盟する新聞・通信・放送の58社の編集局長や報道局長らで作る編集委員会は29日、抗議の声明を出しました。
この中で、編集委員会は「憲法21条で保障された表現の自由をないがしろにした発言は報道の自由を否定しかねないもので到底看過できず、強く抗議する。民主主義の根幹である表現の自由、報道の自由を弾圧するかのような動きに断固反対するとともに、多様な言論で『国民の知る権利』に応えていく」としています。