https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

一流のリーダーが備えている「3つの要素」とは何か 高家正行氏×野田努氏対談【後編】|プロフェッショナル・リーダー――難局を突破する「9つのスキル」|ダイヤモンド・オンライン

不振企業の再生や海外企業の買収といった“有事”には、プロのマネジメントスキルが必要条件です。しかし、一流のリーダー、一流の経営者になるには、それだけでは足りないのではないかと。そして、私なりに一流になるための条件として3つの要素に思い至りました。


1つ目は、ここまで述べてきたようなプロのマネジメントスキルを理論だけではなく現場で実際に駆使して経営ができる、しかも有事に強い、という要素。まさに、「プロ経営者」です。2つ目が「アントレプレナー(起業家)」的な要素で、自らのビジネスをもって顧客に新たな価値を提供したい、社会を変えたい、という内から湧き出るような強烈なミッションを持っていること。

そして3つ目が、全人格的要素です。決断・行動において経営的な面だけでなく人間としての哲学のような軸を持ち、背景にその人の歴史観・世界観を感じさせ、まさに人間的な魅力に溢れ尊敬され信頼されるリーダーです。いわゆる「名経営者」と呼ばれる人に多いのではないでしょうか。


そして大事なことは、この3つの要素が別々の人格からではなく、一人の人格から発露されるということだと思うんです。それが一流の経営者だと。

その3つの要素は、会社が置かれている状況に応じて、相対的にどれが強く表に出てくるのか決まるのでしょうね。

そうした多面的な要素を、一人の人間が発揮しなければならないところに、一流のリーダー、一流の経営者になる難しさがありますね。

リーダーに絶対的に必要なのは「強い志」だと思います。

リーダーの役割は「事業を成長させる」「新しい価値を創造する」「そのために組織を変革する」など、現在の延長線上にはないことを実行することです。それには、必ずリスクも伴います。そこをあえて一歩踏み出すには、戦略に加えて、その人の根底に強い志があってこそと思います。

私も高家さんと同じ考えで、別の言葉で言い換えると「自己否定の連続」こそがリーダーの必須条件じゃないかと。志は常に高いところにあり、「そこに到達したい」という思いが、自分や組織を変えていくエネルギーになります。では、なぜ高い志を持てるのかといえば、「今のままではいけない」「もっと成長をしなければいけない」という、現状に対するいい意味での否定があるからです。そうした自己否定を繰り返していくことで、個人としても組織としても成長し続けていけると思います。

全人格的要素は、先天的なものではなく、むしろさまざまな仕事での修羅場や人生経験を積んだ先に、いちばん最後に備わってくるものだと私は考えています。ひと昔前でいうところの「教養」、今でいうと「リベラルアーツ」のようなイメージでしょうか。人として経験を積み重ね、世界観や歴史観が形成されて、それがその人独自の哲学となるので、やはり若いころにはなかなか深まらない。歳月と経験を重ねて、後天的に備わってくるものだと思っています。

3つ目の全人格的要素こそが、“一流のリーダー”という頂へ上がるための最後の一歩みたいな気がしているんですよ。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150629#1435574737
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20141115#1416047863
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20080525#1211714418