アメリカ国防総省のデービス報道部長は２日、シリア東部で先月１６日に行った空爆で、ＩＳの幹部、アルハルジ容疑者を殺害したと発表しました。アメリカ政府によりますと、アルハルジ容疑者は、ＩＳが活動しているイラクとシリアへの外国人戦闘員の勧誘や、リビアからシリアへの武器の密輸に関わっていたほか、イラクでは自爆テロを指揮していたとみられています。
チュニジア出身のアルハルジ容疑者は、おととし組織に加入した初期のＩＳの外国人戦闘員の１人で、アメリカ政府は、懸賞金３００万ドル（日本円でおよそ３億７０００万円）を懸けて行方を追っていました。また、アルハルジ容疑者の弟は、３年前にリビアのアメリカ領事館が襲撃された事件に関わった疑いがあり、先月、アメリカ軍の空爆によって殺害されました。
国防総省は、「アルハルジ容疑者の死亡は、イラクとシリアへの外国人戦闘員の流入に打撃を与えることになる」と成果を強調しましたが、国連は、外国人戦闘員の流入が去年半ばからことし３月までに７０％増えたと報告するなど、歯止めがかからない状況となっています。
