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キャオ@大阪トホホ団亡者戯

・政府与党は維新の対案審議のために採決を遅らせる考えはない
・維新が採決に応じれば強行採決の色が薄まる
・維新内部でも自民党が修正に応じると思っていない
・独自案を出せばそれが審議され採決に臨む
・結果として維新は政府案の採決にも参加

維新の対案―解釈改憲に手を貸すな:朝日新聞デジタル

 維新の党が安全保障関連法案の対案をまとめ、自民、公明、民主各党にそれぞれ示した。


 重要政策をめぐって野党が自らの案を示し、より良い法案をめざすことは大事な仕事だ。


 対案の中身をみても、集団的自衛権を限定容認した閣議決定に反対し、政府案に比べ憲法との整合性に配慮した抑制的な内容であり、議論に値する。


 問題は、維新がいまこの時期に対案を出すことの政治的な意味である。


 安倍内閣による集団的自衛権の行使に反対なら、政府案の早期の衆院通過に手を貸す結果になってはならない。


 すでに政府与党は、15日の衆院特別委員会での採決に向けて動き始めている。とはいえ、与党だけで強引に採決を急げば、法案に反対している世論の反発を買いかねない。


 だから維新に対しては、法案に反対でもいいから、とにかく採決に出席してほしい。政府与党にはそんな期待が強い。


 実際、維新は今国会で、労働者派遣法改正案をめぐって与党と修正協議をしたうえで、衆院採決を容認しながら、政府案には反対するという分かりにくい対応をした。今回も与党との修正協議の行方によっては、同じ道筋をたどりかねない。


 だが政府案には、維新自身が言うように根本的な問題が多すぎる。


 日本の安保政策を根底から大転換する法案に対し、広範な世論が「憲法違反の疑いがある」「国民への説明が丁寧ではない」と懸念を深めている。


 維新に求めたい。


 いまなすべきことは、こうした国民の疑念や不安の声にこたえ、対案の中身について徹底的に議論していくことだ。


 とりわけ集団的自衛権ではなく、従来の個別的自衛権の延長線上で対応しようとしていることは政府案と根本的に異なる。


 政府案が集団的自衛権の行使を限定的にでも容認するものである限り、採決に応じるべきではない。昨年7月の閣議決定については、明確に撤回を求めるのが筋である。


 こうした議論を深めていってこそ、解釈改憲を認めないための野党の共闘が意味を持つのではないか。


 対案で議論の充実を装いながら、与党主導の土俵に上がり、形ばかりの審議をへて早期採決を後押しする――。


 政府与党の期待にこたえ、維新が党利党略のような動きをすることになれば、政府案への懸念を深める国民への重大な背信となる。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20150703#1435919939