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FRB副議長 中国の動向も見極め利上げ判断 NHKニュース

FRBのフィッシャー副議長は29日、アメリカ西部ワイオミング州ジャクソンホールで、世界各国の中央銀行の関係者が集まる毎年恒例の夏のシンポジウムで講演しました。中国経済の減速を背景に世界的な株価の急落が起き、金融市場では、FRBゼロ金利政策の解除について、早ければ来月にも予想される利上げの時期が遅れるのではないかとして講演に注目していました。
講演でフィッシャー副議長は、アメリカ経済について、雇用が改善しドル高や原油安の影響で低い水準にとどまったままの物価も徐々に上昇していくとして、先行きに一定の自信を示しました。ただ、利上げの判断にあたっては海外の経済の動向も点検しなければならないと指摘し、「現時点では中国経済の動向と、それがほかの国に及ぼす影響をいつも以上に注意深く見ている」と述べ、中国経済の減速の影響に警戒感を示しました。
また、フィッシャー副議長は来月の利上げの是非については具体的な言及を避けましたが、来週発表される雇用統計などの結果を待つなどと述べ、直前まで経済指標や株式市場などの動きを見極めて判断する姿勢を示しました。

シンポジウムには各国の中央銀行の関係者が出席し、FRBの利上げについてさまざまな意見が示されました。
このうち元FRB副議長で、プリンストン大学のアラン・ブラインダー教授はNHKのインタビューに応じ、「今回の市場の混乱が起きる前は、FRBが来月、利上げする可能性は五分五分といったところだったが、市場に不安感があり、来月の可能性はいくぶん下がったと見ている」と述べました。
また、インドの中央銀行=インド準備銀行のラジャン総裁は、「FRBアメリカ経済にとってよい時期に利上げを実施すると思うが、金融市場が混乱していないときに利上げするのが望ましい」と述べて、FRBの慎重な対応に期待を示しました。そのうえで、FRBの利上げがいずれ実施されることは間違いなく、世界の資金の流れが変わり、新興国で急速な通貨安が引き起こされる事態などへの備えは進めていると強調しました。
一方、中国から出席した清華大学の李稲葵教授は、中国経済が減速し金融市場が不安定な中、FRBの利上げが重なれば、資源の輸出などに頼る新興国には影響が及ぶという認識を示しました。そして、「中国の政策対応の効果がまもなく現れ、上海市場の株価の不安定な値動きは数か月で落ち着くと見ている」と述べ、世界経済や中国経済の動向をしばらく見極める必要があるという考えを示しました。
ただ、こうした慎重な見方の一方、シンポジウムに出席したFRBの政策決定に関わるアメリカの各地区の連邦準備銀行の総裁の中からは、現地メディアの取材に対して、来月の利上げに前向きな姿勢も示されていて、会場からもさまざまな意見が出されていました。

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#FRB #利上げ