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世界が注目し中国が切望する人民元の「通貨のエリート」入り|金融市場異論百出|ダイヤモンド・オンライン

 ところで、ここにきてその本物の方のSDRに国際的な関心が集まっている。5年に1度の通貨バスケットの構成見直し時期が近づいており、中国人民元が採用される可能性が高まってきたからだ。現在の構成通貨は、米ドル、ユーロ、英ポンド、日本円だ。それらを英「フィナンシャル・タイムズ」紙は最近の記事で「通貨のエリート」と呼んでいた。


中国当局人民元のSDR入りを切望している。単に名誉のためだけではない。SDR構成通貨であり続けるには、金融システムに市場メカニズムを導入していく必要がある。中国政府は、それを“外圧”として利用しながら、国内の改革を推し進めたがっている。


 このため、最近の中国はIMFが示す市場改革のアドバイスに素直に従ってきた。8月11日の人民元為替レートの値決め方式の変更がまさにそれだった。


 また、8月中旬にIMFの中国調査団は、中国当局に株式市場への介入をできるだけ速やかにやめるべきだと話していた。それに呼応して、8月24日の週から中国当局は、露骨な株価維持政策を以前より控えるようになった。


IMFによると、SDR構成通貨になるには、(1)過去5年での財とサービスの貿易額が大きい、(2)「自由利用可能通貨」と見なせる、ことが必要だ。


「自由利用可能通貨」とは、国際的に利用度が高い通貨だが、為替レートが完全なフロート制(自由変動相場制)の必要はなく、資本移動規制が残っていてもOKである。(1)の基準をクリアしていながらSDR構成通貨になっていないのは、人民元だけとIMFは説明している。


IMF加盟国の7割が了承すれば、人民元のバスケット入りが確定する。クリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事や欧州勢は以前から歓迎姿勢を示してきた。注目は米国の動向だが、9月に中国の習近平国家主席が訪米したことが効いたらしく、報道によると、米国の関係者は反対する根拠が見つからないと発言し始めている。


人民元がSDRのバスケットに入ると、日本円の存在感が弱くなる恐れはある。しかし、日本にとってメリットもある。中国に対し市場メカニズムに沿った行動を求めやすくなるかもしれない。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20151008#1444300876


#通貨バスケット制