Deployment fail: US special ops forces arrive in Libya, immediately told to leave — RT News
US military in Syria violate sovereignty, not fighting terror – Damascus — RT News
国連の安全保障理事会は18日(日本時間の19日午前6時)に各国の外相が出席して始まりました。
先月オーストリアで各国が合意したシリアの和平案に基づいて、議長国のアメリカなどが決議案を示し、採決の結果、決議は全会一致で採択されました。
決議では、来月初旬をめどに国連の仲介でアサド政権と反政府勢力の対話を実現し、半年以内をめどに暫定的な行政機構を発足させて新憲法制定の手続きを始め、さらに1年半以内をめどに国連の監視の下で選挙を行うとしています。
また、停戦を実現して監視するシステムを作り、内戦で故郷を追われた難民の帰還を支援することなどを定めています。
安保理ではこれまで、アサド大統領の処遇を巡って欧米とロシアが対立してきましたが、シリアから大勢の難民がヨーロッパに押し寄せていることや、過激派組織IS=イスラミックステートによるテロの脅威が高まっていることを受けて、各国が歩み寄り、内戦の終結を目指す初めての安保理決議が採択されました。
決議の採択について、議長を務めるアメリカのケリー国務長官は「シリアで市民の殺害を食い止めなければならないという明確なメッセージだ。われわれは交渉を前進させ、停戦に向けてやるべきことが残されている」と述べ、和平の実現に向けて国際社会が協力していく必要性を強調しました。
今回の安保理決議について、シリアのジャファリ国連大使は「シリアの安定に資するあらゆる協力を歓迎する」と述べ、シリア政府として決議が定めた和平に向けた行程を尊重する姿勢を示しました。
その一方で、「シリアの状況を改善するのはシリア人の手によって行われなければならず、シリアの主権が完全に尊重されるべきだ」と述べ、アサド大統領の退陣を迫る欧米各国を強くけん制しました。
また、シリア国内にある過激派組織IS=イスラミックステートの拠点に対してアメリカ軍などが空爆を続けていることについて、ジャファリ大使は「シリアの了解を得ておらず、主権を侵害するものだ」として、ISに対する軍事作戦はあくまでもシリア政府が主導するべきだと強調しました。
国連の安全保障理事会でシリアの内戦の終結を目指す決議が全会一致で採択されたことについて、ロシアのラブロフ外相は「これまでの国際社会の取り組みに法的な力を与えるものだ」と評価しました。
その一方で、ラブロフ外相は「シリア人主導の話し合いのみが、人々の甚大な苦しみを終わらせることができる」と述べ、和平の前提としてアサド大統領の退陣を求める欧米諸国をけん制しました。