東大教授が明かした「エリートコース」の苦しみと日本の異常さ - ライブドアニュース
安冨の両親は昭和9年、10年生まれ。
「あのね、『勉強しろ』って言葉で命令するのはまだ二流だよ。本当に支配的な親って言うのは、勉強しなさいって言わなくても子供が気配を察して自分で勉強しはじめるような無言のプレッシャーを与えてるの。最初から、親の価値観の枠組みから外れないようにガチガチに仕込んで、そこから外れることすら想像させないんだよ」
「エリートにありがちだけど、高い目標を掲げて全力で取り組み、それが達成できたら“やれやれ失敗せずに済んだ”とホッとすることの繰り返し。達成の瞬間にホッとしても、喜びは感じられない。かといって、挑戦することをやめると気が狂いそうになるので、やめられない」
「母親だけじゃないよ。日本は戦時中の軍国主義のマインドのままで、表面だけ民主主義に変わっちゃったからね、精神は復員できていない。女は銃後、男は戦場。その証拠に、日本の社会って、基本的にホモマゾ(ホモソーシャルでマゾヒスティック)じゃない。
たとえば会社組織って、おっさんが集まっていちゃいちゃしてるでしょ、昼も夜も休日も。ずっと一緒にいて、それでいて集団マゾなの。一緒に我慢しようね、みたいな。
つまりは『貴様と俺とは同期の桜』っていう日本軍のモードのままなのよ。表面上は自由で豊かでも、腹の中は、いまだに戦時中なわけ。酒飲んで、一瞬だけプレッシャーを忘れて、また元のホモマゾの中に戻って、の繰り返し。だから日本人の男はこんなに生きづらい」
「立場を守るために、溜まったストレスをどこかで発散しないと気が済まないんだよ。それが自分に向いたら自傷や病気になるし、外に向いたら、他人や家族への攻撃になる。ネトウヨとか、ネトサヨなんてのがあるのも日本だけ」
「中国はメンツ主義。メンツがすべて。メンツを守るためには死すらも厭わない。アメリカは多分『幸福で前向きなフリ』を続ける社会。そのフリを続けるために薬物に依存して、それでも続けられなくなると銃器が出てくる。英国やフランスもまた、それぞれに形態は違うけれど、同じような抑圧のシステムを抱えている。一見、民主主義のふりして、内部はガチガチのエリート主義で非民主的。システムがものすごく上手くできているから文句のつけようがないけど、エリートは精神的に追い詰められていて、階級差別が人々の魂を殺している。だから、男たちはそのストレスをスポーツ観戦で発散して、フーリガンになる」
「女性が活躍する社会っていうのは、男のホモマゾ社会の中に、女も一緒に入れって言ってるようなものだからね。ますますおかしくなるよ。総活躍社会って、女性は二級国民として活躍しなさいってことだからね」
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160122#1453459310
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160120#1453286140
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20151229#1451385588(みるきー)