財務省の発表によりますと、先月の輸出額は5兆3516億円で、去年の同じ月を12.9%下回りました。これは、中国などアジア向けを中心に鉄鋼やプラスチックの原料となる有機化合物といった素材関連の輸出が減ったことや、春節で中国の企業などが休みに入るのを前に輸出を控える動きが出たことなどによるものです。
一方で輸入額は、原油価格の下落の影響で原油やLNG=液化天然ガスなどが減少したため去年の同じ月に比べて18%減少し、5兆9976億円でした。
その結果、輸出から輸入を差し引いた先月の日本の貿易収支は6459億円の赤字となり、2か月ぶりに赤字となりました。
財務省は「原油安で、当面、輸入額は減少傾向が続くとみられる一方、輸出では素材関連の市況がよくないので、貿易収支に与える影響を注視したい」と話しています。
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