香港の英字新聞、サウス・チャイナ・モーニング・ポストは、２日、中国広東省の新聞、「南方都市報」の女性編集者が解雇されたと伝えました。
問題となったのは、広東省深※センで発行された先月２０日付けの南方都市報の一面の見出しです。紙面では、習主席が、前日、国営メディアを視察した際の発言として、「共産党と政府が主管するメディアは党を代弁しなければならない」という見出しと、遺灰を海にまく写真の「魂が海に帰る」という見出しが上下に並んで大きく掲載されました。
これについて、インターネット上などでは、見出しの漢字の一部を組み合わせると「メディアの名前は党となり魂は海に帰る」と読めるなどとして、習近平指導部がメディア統制を強めたことを暗に批判したものだと話題となっていました。
今回、女性編集者は「政治的な配慮に欠け世論に誤解を引き起こした」として解雇処分となったということです。
中国では、先月末にも中国版ツイッターで習主席の発言を批判した著名人のアカウントが当局に閉鎖されるなど、言論や報道の自由に対する締めつけが強まっています。
※センは「土」へんに「川」。
