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時間に追われる人にクリエイティブな人はいない|10億ドルを自力で稼ぐ人は何を考え、どう行動し、誰と仕事をしているのか|ダイヤモンド・オンライン

 仕事をするからには、一定期間内に成果を上げることが求められる。ビリオネアの仕事も例外ではない。


 ただし、ビリオネアは時間に追われることを嫌う。無理なスケジュールは組まないし、自分にできる以上の仕事量を引き受けることもない。時間に追われて焦っていたら、いい仕事はできないと知っているからだ。


 自分を追いつめることで成果を上げようとするビジネスマンはあまりに多い。「締め切りに追われないといいアイデアが出ない」と言い張っている人もいる。だが科学的には、むしろ逆のようだ。

 いいアイデアを出そうと想像力を駆使するとき、人は普段とは違う脳の使い方をしている。神経科学者のレックス・ユングによると、クリエイティブな人は脳の評価・判断に関わる活動を一時的に弱めることができるらしい。そうすることで、自由で創造的なアイデアを出すことが可能になるのだ。


ユングはこのプロセスを「一過性前頭葉機能低下」と名づけた。要するに、しばらくのあいだ分別を忘れて、想像力を自由に解き放つということだ。


 クリエイティブな人はとくに意識しなくても一過性前頭葉機能低下の状態に入ることができる、とユングは言う。だが普通の人でも、意図的にその状態を経験することは可能だ。


 そのためには時間が不可欠である。誰にも邪魔されない時間をつくり、脳の制御を一時的に低下させるような環境に身をひたすのだ。

 一部のクリエイティブな企業では、業務時間の一定割合を各自の自由な活動に当てている。だがそうした試みはまだ少数派だ。たとえ導入していても、本当に自由ではなく一定の成果を上げることが求められている場合も多い。

さらに見逃せないのは、クリエイティビティの低下が持続するという結果だ。時間に追われる日が1日あると、そのあと数日はクリエイティブな成果が出せないのである。

 時間に追われて焦ると、クリエイティビティは低下する。だからビリオネアは、けっして焦らない。実際、我々が多くのビリオネアに会って気づいたのは、彼らが「今」を生きているという事実だった。

 このような傾向はビリオネア全般に見られる。仕事は山ほどあるはずなのに、余計なことは一切考えず、目の前のことに全力で集中するのだ。

 つねに時間に余裕があるから、ビリオネアは持ち前の好奇心を存分に発揮できる。瑣末な仕事に追われることなく、たっぷりと本を読み、いろいろな人と話をして、すばらしいアイデアにつながる材料をどんどんストックしている。


 その余裕こそが、世の中の流れを読み、説得力のあるビジョンを築き上げる原動力なのだ。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160303#1457001568
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