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僕が「カリスマ経営者」のマネをしない理由 「何もしない」リーダー論対談(2)米山久氏(エー・ピーカンパニー)|最高のリーダーは何もしない:内向型人間が最強のチームをつくる!|ダイヤモンド・オンライン

どんな火加減で、何秒焼くなど、レシピを仮説検証しながら1000本焼く。1000本に届くまではお客さんに無料で提供します。1000本焼いていいものができるかどうか確証はないけれども、やってみる。お客さんには、まだお金をいただくレベルじゃないんでどうぞ食べてください、感想を聞かせてください、とお願いする。


それを繰り返し、繰り返しやっていく。1000本焼いたときにやっと我々の骨付きのモモ焼きのスタイルができる。正しいかどうかわからないけど、方法があるならやりながら検証する、それが、エー・ピーカンパニーらしさ、です。

マニュアルに頼るような組織になっちゃうとダメ、というのが、基本的な考え方で、決めているのは最低限の基準だけです。


マニュアルがすべてだと個人の成長もそこで止まってしまう。お客様に迷惑をかけないための最小限のルールがマニュアルで、それ以上の「感動」を提供できるよう、社員教育しているつもりです。社員、アルバイトも含めて自由度があるのがうちの良さでもあり、そこをなくしてしまうようなマニュアルでは逆効果です。

料理のレシピに関しては、たとえば地鶏の炭火焼のマニュアルはこの十数年で進化していきました。今あるマニュアルというのはあくまで「ストライクゾーン」。しかも、そこからはみださないようにする、というのではなく、各店長、各料理長が、ストライクゾーンを狭めていくための工夫をする。十何年、何百人とかかわってきた料理長がもっと上質なものを提供しようと努力を重ねながら、マニュアルをバージョンアップしてきたのです。


そういう形で今のマニュアルよりいいものができればどんどん進化させるというのが、本当の意味でのマニュアルであり、ノウハウです。

苦しむのではなく、感動しましたね。一人でやれることには限りがあるけれど、人を巻き込んで、チームで仕事をすることでここまで大きな成果をあげられる、と分かった。人を巻き込んでいったら、自分でも想像つかないような世界が広がっていって、すごく楽しいということに気付きました。

僕自身は、助けてあげたい、という感じではなく、「消費者に一番近いところにいる僕たちが『つなぐ』役割を担うことで、第一次産業を支えるべきであり、そうする必要があると思うから」ということですね。それが僕の大きなモチベーションになっています。

エー・ピーカンパニー広報担当者】米山本人は気づいていないと思うんですけど(笑)、社長を見ていていつも感じるのは、生産者に対しても、社員に対しても、圧倒的な責任感を持っていることです。それが、生産者の方々や、社員の気持ちをひきつけているのではないでしょうか。

【広報担当者】生産者に対しても、助けようというより、巻き込んでしまったのだから店舗を増やしてスケールメリットでお返しをしたい、という気持ちが強い。
自分の言葉を信じて入社を決意してくれた新卒社員に対して、入社式で語りかけるのは「おめでとう」ではなく、「ありがとうございます」です。

【米山】あたりまえだと思うんですよね。雇ってあげているとか、生産者から買ってあげているという気持ちはないですから。

【米山】そうですね。新しい価値観を産んでいく、世の中を変えていくという想いで、それを伝えていく感じ。

【米山】参考にすると自分に自信なくしちゃうんでよね。会社の数字が落ちてきたときなんかに、鈴木敏文さんや柳井正さんの本を読んだりするんですが、読めば読むほど自信がなくなる(笑)。
ロジカルな考え方で勉強になりますし、部分的には参考になりますが、僕が同じことをすると僕の良さは消えてしまう。人を巻き込んでいくという、僕らしさは大事にしたいと思うんですよね。


一方で、義憤がモチベーションになることもあります。遊んでいる経営者とか、ちょっと威張っている経営者をみて「薄っぺらい」と感じることがあって…。そういう義憤を覚えることは、モチベーションにかえるようにしています。

【米山】そうですね。キャリアプランとしても会社の採用の入り口の設計としても大事なことです。


新卒で入って2〜3年の社員は、みんなが遊んでいる週末や平日の夜、居酒屋の現場に立つのが現状で、それが10年経っても変わらないとなれば、よほど好きな人でないかぎり、夢を持って働き続けることは難しいと思います。


そこで、まずは居酒屋の現場を経験し、経営者の勉強をして、その次の3年後、5年後に何をするかというキャリアプランを少しずつ用意しているのですが、本当はもっと急がねばなりません。


というのも、いい人材はメーカーや商社などの二次産業に流れやすく、三次産業の外食産業にはなかなか優秀な人材が入ってこない。三次産業は直接お客さんと触れ合って、最も付加価値を産める場所であるはずなのに、そういうチャンスがある場所に優秀な人材が入ってこないというのは、食産業全般における、構造的な問題なのです。その構造を変えていく必要があります。

【米山】今の若者たちは、日常のささいな出来事の積み重ねに幸せを感じる。そういった価値観に合ったキャリアプランを少しずつ用意し、若い人たちを巻き込んでいくことで、やるべき価値のあること、仕事の意味が見えてくるのかなと思うんです。