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人生最大の呪縛「現金」から自由になる「最強の実学」とは? 本当の値打ちを見抜き、選択力を高める|あれか、これか ― 「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門|ダイヤモンド・オンライン

僕たちの人生は、選択の連続だ。「選ぶことが人生だ」と言ってもいい。


誰と友だちになるのか、どの部活に入るのか、どんな学校に行って何を学ぶのか、卒業してどんな仕事に就くのか……。成長するにつれて、選択の機会と重みはどんどん増していく。


初任給で何を買うのか、いまの会社に留まるか、別の会社に転職するか、それとも独立するか、誰と結婚してどんな家庭を持つか、それとも独身を通して好きなことに没頭するか、住宅ローンを組んでマイホームを持つか、それとも老後まで賃貸暮らしを続けるか……。

ビジネススクールで教えられるファイナンスは、企業の資金調達・運用などに関わる、かなり実務寄りの知識だ(これをコーポレート・ファイナンスという)。
実際のビジネスでファイナンス理論を使う人は、あまり多くはないだろう。


それにもかかわらず、僕がファイナンスの入門書を書いているのは、これが価値判断、つまり「あれか、これか」の目を養ううえで、有益だと考えているからだ。

◎どれかを差し上げます。選んでください。
 (1) ギザのピラミッド
 (2) ヴェルサイユ宮殿
 (3) 現金10億円

ここでほとんどの人は「(3)現金10億円」にかなり強い魅力を感じるはずだ。ピラミッドやヴェルサイユ宮殿に10億円以上の価値があるとわかっていても、やはり現金にはなんとも言えない魅力がある。


実際、「質問には1分以内で回答すること!」という条件がついていれば、多くの人は迷った挙句、半ば脊髄反射的に10億円を選ぶはずだ。

しかし、ファイナンス理論によれば、これほど愚かな選択はない。

これは「お金を価値判断の尺度にしてはいけない」ということではない。むしろ、ファイナンスはすべての価値をお金に置き換える、非常に「現金な」学問である。


実際、ほとんどの金融商品・ギャンブル・詐欺は、「現金(キャッシュ)が持つ魔力」をうまく利用し、成り立っている。ファイナンス理論はそのまやかしを見破り、本当の価値を見極めるためのシステムなのだ。


しかも驚くべきことに、ファイナンスの価値体系においては、なんと現金は「最も価値の低い資産」の1つに位置づけられている。

お金の本当の価値(の低さ)に気づき、現金原理主義という人生最大の呪縛から自由になれるという意味では、ファイナンスほど実践的な学問は存在しないのだ。


大して実務で使うわけでもないのに、マクロ経済学や経営理論、会計や統計学をコツコツ勉強している人がいる。しかし、仕事や人生への貢献度という観点からすれば、ファイナンスを学んだほうがよっぽどいい。