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アメリカ軍は、ダンフォード統合参謀本部議長と中国軍の房峰輝統合参謀部参謀長が12日に初めてのテレビ会議を行ったことを明らかにしました。
この中でダンフォード議長は、アメリカ軍として、南シナ海で国際秩序に基づくルールを維持し、同盟国を守るために関与していく姿勢を示し、人工島を造成し、軍事拠点化の動きを進めている中国をけん制したということです。
その一方で、中国との対立を望まないとして、偶発的な衝突などを回避するメカニズムの強化を呼びかけたということです。
アメリカ軍は、会議の2日前の10日に、中国が人工島を造成する南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島のファイアリークロス礁にイージス駆逐艦を派遣し、領海と同じ範囲の12海里の中を航行させる「航行の自由」作戦を実施し、中国側は強く反発しています。
アメリカ軍は、去年10月に別の人工島で「航行の自由」作戦を行った際にも、その直後に軍の幹部どうしによる対話を行っており、今回のテレビ会議には、厳しい姿勢を示す一方で、これ以上緊張が高まることを防ぐねらいもあるものとみられます。

アメリカ国防総省は、13日、中国の軍事動向を分析した年次報告書を公表し、中国は東シナ海南シナ海で島々などの領有権の主張を強め、「さらなる緊張の激化もいとわない意思をはっきり示している」として、今後、さらに緊張を高める行動に出る可能性があると指摘しました。
これに対し、中国国防省は14日夜、報道官が談話を発表し、「報告書は中国の軍事的脅威を誇張し、東シナ海南シナ海における中国の合法的な行動をほしいままにわい曲している」と強く反発しました。そして、「中国の防御を目的とした国防政策は揺らぐことはない」と主張するとともに、「アメリカはいつも中国に戦略的な意図があると疑ってかかる」と不満を表明しました。そのうえで、談話は「アメリカは口では航行の自由だと言いながら、心の中では覇権を行使したいと考えている」と批判しました。
中国は、南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島に造成した7つの人工島での施設の建設を急ぐ一方で、アメリカが南シナ海への関与をさらに強化することを強く警戒していて、今回の談話は、こうした動きをけん制するねらいがあるものとみられます。

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