スズキは、これまでに販売された26車種、214万台について燃費のデータを測定する際、国が定める走行試験を実施せず、装置ごとの測定データを積み上げて、検査機関に申請する不正を行っていたことが分かっています。
この問題について、スズキは8日、経営責任を明確にするため、鈴木修会長が今月29日の株主総会の終了後、会長職にはとどまったうえで、CEO=最高経営責任者の役職は退くと発表しました。
記者会見した鈴木会長は「企業規模からいって、私1人が全部を見ることは不可能になっていた。今回の問題が起きたことは、その現れで、反省している。今後はチームでやっていく」と述べ、これまでのトップダウンの経営から次のCEOを中心とする集団指導的な経営体制に移していく考えを示しました。
また、再発防止策としては開発担当の部署に対するチェック体制を強化することなどを表明しました。
スズキでは38年にわたってトップを務めてきた鈴木会長に依存する経営からの脱却を目指し、去年、鈴木会長の息子の俊宏氏が社長に就任していましたが、経営の転換を図るなかで、再発防止を徹底できるかが課題となります。