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米大統領 国連総会で最後の演説「融和的な国際社会を」 | NHKニュース

オバマ大統領は20日、来年1月の任期切れを前に国連総会で最後の演説を行いました。
この中でオバマ大統領はリーマンショックから世界経済を立て直し、イランとの核合意を行ったなどとみずからの成果を強調しました。
その一方で、世界は今もテロや難民などの問題に直面しているとしたうえで、中国やロシアを念頭に「強力な国家が国際法による制約に挑んでいる」と批判しました。
また経済的な格差などを背景に世界では強硬なナショナリズムや宗教的な原理主義大衆迎合主義が強まっているとするとともに、「われわれは分断された世界に後退するのか、より協調し融合された世界へと前進するのか、岐路に立っている」と述べ各国が協調して融和的な国際社会を目指すべきだと訴えました。
さらにアメリカ大統領選挙自由貿易協定を批判し、移民対策で国境に壁をつくるなどと訴えている共和党のトランプ候補を念頭に、「壁で囲まれた国はみずからを閉じ込めるだけだ」と述べて、トランプ氏の主張を暗に批判しました。
一方、「核兵器のない世界」を掲げてきたオバマ大統領は、核実験の自制を各国に求める決議案を安全保障理事会に提出していますが、「アメリカを含む核保有国は核兵器の削減を追求し、核実験を二度と行わないよう再確認する責任がある」と述べて決議を目指す姿勢を強調しました。
そして、核とミサイルの開発を進める北朝鮮について、「核実験はわれわれ全員を危険にさらす」と批判しました。

一方、イギリスのメイ首相は、就任後、初めて国連総会で演説し、EU=ヨーロッパ連合から離脱を決めたことについて、「世界のパートナーに背を向けたわけではない」と述べ、国連の安全保障理事会常任理事国として今後も、国際社会での責任を果たしていく姿勢を懸命にアピールしました。
イギリスがEUから離脱することを決めた国民投票をうけて就任したメイ首相は、20日、国連総会での初めての演説に臨みました。
この中でメイ首相は、EUからの離脱を決めたことについて、「グローバル化の中で、置き去りにされていると感じている人が多くなっている」としながらも「イギリスは、内向きになり世界のパートナーに背を向けたわけではない」と強調しました。
そして、温暖化対策を進める国際的な枠組みの「パリ協定」の批准にむけてことし中に国内の手続きを完了させる方針を示しました。
そのうえで、メイ首相は「イギリスはこれからも国民総所得の0.7%を政府開発援助に充てるなど、強く、頼りになる存在であり続ける」と述べ、安保理常任理事国として今後も、国際社会での責任を果たしていく姿勢を懸命にアピールしました。

国連総会が開幕したニューヨークの国連本部では日本時間の20日夜から各国の首脳による演説が始まり冒頭、国連のパン・ギムン(潘基文)事務総長は、紛争や貧困をもたらした国の指導者を批判したうえで国際社会の結束を呼びかけました。
パン・ギムン事務総長は、国連本部で20日始まった各国の首脳演説の冒頭に演説し、世界は紛争やテロ、地球温暖化など、さまざまな脅威に直面していると指摘しました。
このうちシリアについては、「この議場に、シリア国民の虐殺を黙認したり関与したりしている国々の代表がいる」と述べ、アサド政権や政権を支援する関係国への不快感をあらわにしました。
さらに、5回目の核実験を強行した北朝鮮については、「北朝鮮の指導者に対し、国民のために政策を変え国際的な義務を履行することを求める」と述べました。
そして「世界には権力にしがみつくため無謀な手段をとる指導者が数多くいる」と述べてシリアや北朝鮮などを念頭に、国の指導者たちを批判しました。
そのうえで、パン事務総長は、「よりよく、より安全でより公正な世界への道は私たち一人一人の意志にかかっている。みなが団結すれば必ずそこに到達できる」と述べ国際社会の結束を改めて訴えました。