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韓国のムン・ジェイン大統領は、日本時間の27日朝早く、国連総会で演説し、「キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長と私は、戦争のおそれを取り払い平和と繁栄の時代を約束した」と述べ、3回にわたる南北首脳会談や初の米朝首脳会談などで、朝鮮半島情勢が大きく変わっていると強調しました。

そのうえで、ムン大統領は「国際社会が北の新たな選択と努力に応じる番だ。北朝鮮が恒久的な平和の道を歩んでいけるよう導いていかなければならない」と述べ、北朝鮮の非核化に向けた意思は固いとして、国際社会としても後押ししていくべきだと呼びかけました。

そして「朝鮮半島は65年間、休戦状態が続いており、戦争の終結が非常に切実だ。今後、非核化のための思い切った措置が関連国の間で実行され、終戦宣言につながることを期待する」として、北朝鮮が求める朝鮮戦争終戦宣言に応じるべきだとの考えを改めて示しました。

ムン大統領は、国連総会に合わせて開かれたシンポジウムで「キム委員長は『世界の多くの人々が相変らず不信感を抱いているが、この状況でだましたり時間を稼いだりしても何も得られない。今回こそ信じてほしい』と述べた」と明らかにするなど、北朝鮮の非核化の意思を慎重に見極めようとするアメリカへの働きかけを強めています。

韓国のムン・ジェイン大統領が国連総会で演説を行っている間、北朝鮮の代表団の席にはキム・ソン国連大使らが着席し、演説に聞き入っていました。

キム大使は終始、表情を変えることはありませんでしたが、演説が終わると拍手を送る姿が見られました。

ポンペイ国務長官は26日、国連総会に出席するためニューヨークを訪れている北朝鮮のリ・ヨンホ外相と会談し、2回目の米朝首脳会談の開催などについて意見を交わしました。

会談の後、アメリ国務省は、声明を発表し、北朝鮮の完全な非核化に向けた、さらなる進展と2回目の米朝首脳会談の準備のためにポンペイオ長官が来月、北朝鮮ピョンヤンを訪問することを明らかにしました。

また、ポンペイオ長官は、26日に放送されたCBSテレビのインタビューで米朝首脳会談の時期については「10月に行われる可能性もあるが、そのあとのほうがより可能性が高い」と述べ、11月以降になる可能性がより高いという見通しを示しました。

北朝鮮の非核化をめぐっては、先に行われた南北首脳会談で北朝鮮側はアメリカが相応の措置を取れば、ニョンビョン(寧辺)にある核施設を閉鎖する用意があることなどを表明しています。

これに対してアメリカ政府は一定の評価をしていて、ポンペイオ長官としては、来月のピョンヤン訪問でアメリカとIAEA国際原子力機関の査察官の立ち会いなどの詳細を確認するほか、今後の非核化の進め方や北朝鮮が求めている朝鮮戦争終結宣言についても意見を交わすものとみられます。

中国外務省の発表によりますと、26日、ニューヨークで王毅外相と北朝鮮のリ・ヨンホ外相が会談しました。

この中で、王外相は先週の南北首脳会談の結果を評価する考えを示したうえで「北朝鮮朝鮮半島の非核化を実現するためにとっている一連の措置を十分に評価している」と述べて、北朝鮮の立場に理解を示しました。

そのうえで「北朝鮮が非核化の立場と平和的な対話を堅持し、米朝、南北がそれぞれ関係改善に向けて努力して、朝鮮半島の非核化と問題の政治解決のプロセスを進めることを支持する」と述べました。

これに対して、リ外相は「朝鮮半島の非核化と、北東アジアの平和と安全の実現のために、中国とともに引き続き努力していきたい」と述べて、連携を強める姿勢を示しました。

また両外相は、ともに関心を持つ問題について意見を交わしたとしていて、北朝鮮が求めている朝鮮戦争終戦宣言の在り方などについても議論したものとみられます。