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『刑事訴訟法 第8版 Kindle版』(白取祐司)

 本書は、刑事訴訟法を学ぶための、スタンダードな教科書として書かれた。教科書であるから、私見を前面に押し出すよりは、問題の対抗軸が理解できるように、学説・判例上の論点について結論が分かれる理由、背景をていねいに説明した(つもりである)。その結果、分量がやや膨らんでしまったが、それは、重要と思われる事項については、煩をいとわず基本にたちかえって論証したからにほかならない。
 叙述の際に心がけたのは、刑事訴訟法の基本的な事柄、原則をおろそかにしないことはもちろんだが、理論と実務の今日的到達点をより多く反映させることである。そのために、捜査などの新しい動き( DNA 鑑定等の科学捜査)、最新の判例・立法の動向(通信傍受[盗聴]法の成立)のほか、必要に応じて立法論にも触れた(陪審論、被疑者国選弁護制度)。したがって、本書をきちんと読めば、日本の刑事訴訟法の現在が、浮き彫りになるはずである。
 ここで、本書の利用法について簡単に述べておこう。言うまでもないが、本書は通読されることを予定している。ただし、初学者は、まず序章を読んだ後、第 1 章を飛ばして、第 2 章から読み始めることをお薦めする。「各論」が頭に入った後の方が、歴史や基本原則の理解は容易だと思われるからである。本書を(司法試験など)受験のために利用する読者は、本書を隅々まで目を通し、論述の強弱に気をつけながら、内容を十分理解するよう頑張ってほしい。本書は、必ずしも優秀ではないかもしれないが、真面目に刑訴法を学ぼうとする学生を念頭に書きおろした。じっくりつきあってもらえば、必ずや学習の成果があがるものと信じる。

刑事訴訟法は、国家刑罰権の実現を図るための「手続」を定める法律である。

刑事訴訟法 第7版 (プリマ・シリーズ) : 福井 厚 : 本 : Amazon

『刑事訴訟法講義』(福井厚)

P3

 刑事責任の存否・程度を確定するための一連の手続を、刑事手続と言う。

P7

これら刑事手続を規律する法体系の全体を「実質的意義における刑事訴訟法」(又は「広義の刑事訴訟法」)と呼び、これに対して刑事訴訟法という名称をもつ法典(昭二三法一三一)を「形式的意義における刑事訴訟法」(又は「狭義の刑事訴訟法」)と呼ぶ。

『刑事訴訟法 第2版』(安冨潔)

P1

 刑事訴訟法は,刑法を具体的に実現するための手続法である。
 刑法は,どのような行為が犯罪とされ,その犯罪に対してどのような刑罰を科すかについて抽象的に定めている(罪刑法定主義)。しかし,現実に発生した事件は多様であり,事案ごとに,犯人及び犯罪事実を認定し,適切な刑罰を実現していく必要がある。このようにして,抽象的に定められている科刑を具体的に実現していく手続を定めた法律が刑事訴訟法である(憲31条参照)。

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伊藤真の刑事訴訟法入門 第5版|日本評論社