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  プリーバス首席補佐官は19日にNBC放送の番組「ミート・ザ・プレス」で、「ロシアの情報当局者との接触は一切知らない」とコメントした。


  米紙ニューヨーク・タイムズは2月14日、匿名の現職と元米当局者の4人を引用し、大統領選中にトランプ氏側近らがロシアの情報当局高官と繰り返し接触していたと報じていた。


  プリーバス補佐官はNBCに対し、ニューヨーク・タイムズ紙の報道を「全くのナンセンス」と一蹴。「FOXニューズ・サンデー」でのインタビューでは、「報道が不正確であるばかりか、ひどく大げさに書き立ている誤った内容であることを米情報当局上層部は私に保証した」と語った。


原題:Priebus Says No Known Trump-Related Contacts With Russian Agents(抜粋)


トランプ大統領は今月18日に南部フロリダ州で演説を行った際、「われわれは国の安全を確保しなければならない」と述べ、安全対策の必要性を訴えました。


そして「あなたたちはスウェーデンで昨夜、起きていることも見ているはずだ。彼らは思いもしなかったような問題を抱えている」と強調したうえで、過去にテロ事件が起きたベルギーやフランスの都市を列挙したため、スウェーデンで最近、テロ事件が起きたかのように受け止められました。


しかしスウェーデン側はそのような事実はないと困惑し、ワシントンにあるスウェーデン大使館は「トランプ大統領が何を指して言ったのかはっきりしない。アメリカ政府に説明を求めた」とツイッターでコメントしました。


これに対し、トランプ大統領は19日、「私の発言はFOXテレビで放送された移民とスウェーデンに関する話に基づいている」と説明しましたが、選挙中、事実に基づかない発言が多かったとされているだけに再び波紋を呼んでいます。


トランプ大統領は、就任から1か月になるのを前に週末恒例のビデオ演説を公表し、「われわれは、必要のない規制を撤廃して国民の雇用を取り戻す措置を最初の数週間で行った」と述べるなど、経済面での成果を強調しました。


トランプ大統領は、就任後、TPP=環太平洋パートナーシップ協定からの離脱を表明したほか、17日にはアメリカ企業が外国に工場を移転した場合「重い罰を受ける」と述べて、輸入製品に高い税をかける方針を改めて強調するなど保護主義的な姿勢を打ち出しています。


また外交では、これまでにイギリス、日本、カナダ、それにイスラエルの首脳をホワイトハウスに招いて会談し、同盟国との関係を重視する方針を示しました。中でも安倍総理大臣にはみずからの別荘に招待し、ゴルフ外交も交えた異例の厚遇ぶりが目立ちました。


一方、中東など7か国の人の入国を禁止した大統領令をめぐっては、イスラム教徒を対象にした差別的な措置だとして抗議デモや提訴が相次ぎ、裁判所の決定を受けて執行が停止された状況です。


さらに、トランプ大統領の側近で安全保障政策の要となるフリン大統領補佐官が、ロシアの駐米大使との会話をめぐって辞任に追い込まれるなど、アメリカメディアは、混乱を招いた1か月だったと伝えています。


大半の世論調査トランプ大統領の支持率は歴代政権に比べて低く、世論調査会社ギャラップは「平均より20ポイントも低い。特に野党・民主党支持者からの支持がほとんどない」と分析していて、波乱の船出となっています。

トランプ大統領は就任から1か月間、次々と大統領令に署名し、オバマ前政権からの政策転換を前面に打ち出す一方、混乱も起きました。


大統領令のなかには、TPP=環太平洋パートナーシップ協定からの離脱を命じたものや、オバマ前大統領が推進した医療保険制度改革、いわゆるオバマケアの見直しを指示したもの、さらにはメキシコとの国境沿いに壁を築くよう命じたものもあるなど、選挙中に議論を呼んだ公約を実行に移す目的のものが目立ちます。
このうちメキシコとの国境沿いに壁を築くよう命じた大統領令をめぐっては、トランプ大統領がその建設費用をメキシコに負担させる考えを改めて主張したこともあり、メキシコ側が反発して両国の首脳会談は中止されました。


また、とりわけ大きな混乱を引き起こしたのが、就任から1週間後に署名された、テロ対策として中東やアフリカの7か国の人の入国を一時的に禁止するとともに、すべての国からの難民の受け入れを一時的に停止する大統領令でした。
アメリカでは安全確保につながるなどとして支持する意見もありますが、各地の空港で入国禁止の対象となった人が拘束されるケースが相次ぎ混乱が広がったほか、抗議デモも起きるなど賛否が分かれ、社会の分断が深まりました。そして西部ワシントン州の連邦地方裁判所大統領令の即時停止を命じる仮処分の決定を出し、高等裁判所にあたる連邦控訴裁判所も今月9日、政権側の不服申し立てを退け、現在、大統領令は執行されていません。
このためトランプ大統領は、16日の記者会見で「ひどい法廷だ。国の安全にとって悪い決定だった」と批判し、「国を包括的に守る新しい大統領令を出す」と述べ、今週、新たな大統領令に署名する考えを示しました。


トランプ大統領としては大統領選挙で訴えたとおりテロ対策の強化を実行に移す姿勢をアピールしたい考えと見られますが、新たな大統領令の内容によっては再び混乱が起きることも予想されます。

トランプ大統領は選挙で勝利してからみずからの政策を実行に移すための態勢作りに取り組んできましたが、就任から1か月間、人事ではつまずいたり、難航したりするケースもありました。


このうち政権の安全保障政策の要となる安全保障担当の大統領補佐官をめぐっては、トランプ大統領の側近のフリン氏が就任前の去年12月、ロシアの駐米大使とロシアに対する制裁について協議し、それを隠していたことが発覚して今月13日、辞任に追い込まれました。


後任としてトランプ大統領から打診を受けた海軍の退役中将は就任を拒否したと伝えられ、野党・民主党が「ホワイトハウスは混乱に陥っている」と非難するなどさらなる痛手となっています。


また労働長官をめぐっては、実業家のパズダー氏が不法移民を自宅で雇っていたことや、元妻を虐待していたことなどが報じられて議会上院の承認を得る見通しが立たなくなったため、本人が今月15日に指名を辞退しました。


一方、アメリカ政府の倫理局は、コンウェイ大統領顧問がトランプ大統領の長女のイバンカさんのブランドの商品を購入するよう呼びかけたことについて倫理規定に違反するとしてホワイトハウスに対し、今月中に調査して処分を検討するよう求めています。


そしてトランプ大統領ホワイトハウスのスパイサー報道官の報道対応や、実務を取りしきるプリーバス大統領首席補佐官について不満を漏らしていると報じられるなどトランプ政権内では早くも不協和音が生じている可能性もあります。

トランプ政権は外交面では、選挙中、同盟関係の見直しにも言及していたものの、就任後は日本などの同盟国との関係強化を打ち出し、懸念の払拭(ふっしょく)に努めています。


トランプ大統領は、先月27日には同盟国の中でも特別な関係と称されるイギリスのメイ首相と、今月10日には安倍総理大臣と、13日にはカナダのトルドー首相と、そして15日には、中東で最も重要な同盟国、イスラエルのネタニヤフ首相と、それぞれホワイトハウスで会談し、関係強化を確認しています。


このうち安倍総理大臣については、トランプ大統領は南部フロリダ州の自身の別荘に招待し、2日間にわたってゴルフや夕食をともにしながら意見を交わすという、異例の厚遇をし、この際、北朝鮮弾道ミサイルを発射したことを受けて、急きょ、安倍総理大臣とともに、共同声明を発表し、強固な同盟関係をアピールしました。


また、ペンス副大統領は今月18日、ドイツで開かれた「ミュンヘン安全保障会議」で各国の首脳や閣僚を前に演説し、トランプ大統領から預かったメッセージだとして、「アメリカのNATOへの強固な支持は揺らぐことはない」と述べて、NATOの同盟を重視する姿勢を強調しました。トランプ大統領はロシアとの関係改善に意欲を見せていますが、ウクライナ情勢などをめぐってロシアを警戒する各国の懸念の払拭(ふっしょく)に努めた形です。


一方、トランプ大統領との間で関係がぎくしゃくしている首脳もいます。隣国メキシコのペニャニエト大統領は、先月31日にトランプ大統領と首脳会談を開く予定でしたが、トランプ大統領が主張するメキシコとの国境沿いの壁の建設費用をめぐって反発し、会談が取りやめとなりました。


また、同盟国オーストラリアのターンブル首相との電話会談では、前のオバマ政権が合意したオーストラリアからの難民の受け入れをめぐってトランプ大統領がターンブル首相に対して「最悪の合意だ」などと非難し、会話を一方的に打ち切ったと報じられました。


また、トランプ大統領は「台湾は中国の一部」だとする中国政府の「1つの中国」の主張を認識するとしたこれまでのアメリカ政府の立場について、一時は、中国の対応次第では見直すことを示唆し、中国の反発を招きましたが、今月9日に習近平国家主席と電話会談し、「1つの中国」の政策について習主席の求めに応じて尊重することを伝え、沈静化をはかっています。

トランプ大統領は、アメリカ国内の雇用が奪われるなどとして、TPP=環太平洋パートナーシップ協定から離脱したことを受けて、2国間の貿易協定の締結に向けて各国と交渉を進めたい考えですが、これまで協議の開始には至っていません。


また、メキシコやカナダと結んでいるNAFTA=北米自由貿易協定についても見直しに向けた協議を進めていく考えを示しています。しかしメキシコとの国境沿いに建設するとしている壁の費用をめぐってメキシコとの首脳会談が中止となったことなどからNAFTAの再交渉の道筋も明確には示されていません。


こうした背景には、トランプ政権発足から1か月となっても、通商交渉を担うとされる商務長官に指名されたロス氏が議会上院で承認されていないなど、態勢が整っていないこともありそうです。ただ、中国から輸入された製品が不当に安く売られているとして、反ダンピング税などの適用が相次いでいて、中国の反発が強まることも予想されます。


トランプ大統領は、国内の雇用創出のため国外に移転した工場からアメリカへ輸入される製品には35%の税をかけるなどと訴えています。また、与党・共和党は、アメリカの輸出を促すため、法人税の仕組みを見直して、輸出の際の税負担を軽くする一方、輸入の際の税を重くする案を検討しています。この案に対しては、日本企業の間で、アメリカへ輸出する製品の価格が上昇して、売り上げが落ち込むことを懸念する声が出ているほか、アメリカ国内でも輸入が多い企業を中心に、反発が広がっています。


一方で、トランプ大統領は、法人税の大型減税など企業を支援する法人税の大型減税を実施する考えも示しており、数週間以内に税制改革案を取りまとめるとしていますが、共和党内でも意見が集約されておらず、難しい調整を迫られそうです。


アメリカは、「強いドル」こそ国益だとする為替政策をとってきましたが、トランプ大統領は、多額の貿易赤字を問題視して、輸出に不利なドル高へのけん制を続けています。今月10日に行われた日米首脳会談では、為替政策については日米の通貨当局間で緊密な議論を行うことを確認しており、日本の金融・為替政策について円安誘導を行ってきたと指摘したトランプ大統領の今後の出方が注目されます。

トランプ大統領が就任してから1か月になるのを前に行われた世論調査では、一部で支持率が50%を超えた結果がある一方、大半の調査は支持率が40%台と歴代政権よりも低い結果で、ばらつきが見られます。


このうちラスムセン社が先週、およそ1500人を対象に行った調査では、トランプ大統領を支持すると答えた人は55%だったのに対し、支持しないと答えた人は45%でした。


大統領に就任した1か月前と比べてほとんど変わらず、ラスムセン社は「アメリカの主要メディアはトランプ政権が大混乱の真っただ中にあると否定的に報じているが、有権者は違う見方をしている」と分析しています。


一方、ギャラップ社が、同じく先週、1500人余りを対象に行った調査では、トランプ氏を支持すると答えた人は40%で、支持しないと答えた人は55%でした。ギャラップ社は「アイゼンハワー大統領以来の歴代政権の中でこの時期の支持率としては最も低く、平均よりも21ポイント低い」と指摘しています。また、「就任から100日の間は通常ハネムーン期間と呼ばれ、野党からもある程度は支持を得るものだが、今回は野党・民主党の支持者からの支持が8%と極めて低いのが特徴だ」と分析しています。


さらに、ピュー・リサーチセンターが今月7日から12日におよそ1500人を対象に行った調査では、トランプ氏を支持する人は39%で、支持しない人は56%でした。ピュー・リサーチセンターもギャラップ社と同様、「野党・民主党の支持者からの支持が極めて低い」と指摘し、国内の世論の分断が深まっていると分析しています。


就任から1か月となるアメリカのトランプ大統領政権運営について、トランプ氏の政策立案に重要な役割を果たしている保守系シンクタンク、「ヘリテージ財団」の設立者で、前所長のエドウィン・フルナー氏は、経済政策での迅速な対応を評価する一方、7か国の人の入国を一時的に禁止する大統領令が混乱を招いたことについては、対応は拙速だったとしています。
トランプ大統領の就任から1か月間の政権運営について、フルナー氏は「経済政策で、重要な多くの政策転換を実施してきた。ビジネスマン出身のトランプ大統領は、短い時間で決定を出し、効果的に進めている」と述べ、医療保険制度改革、いわゆるオバマケアの見直しや原油パイプラインの建設計画推進など、オバマ政権の政策を迅速に変更してきたと前向きに評価しました。


一方、国内外に混乱をもたらした、中東やアフリカの7か国の人の入国を一時的に禁止する大統領令については、「アメリカの永住権資格を証明する『グリーンカード』を取得した人への対応など、もう少し慎重に政策を策定すべきだった。空港や国境など、入国管理の最前線で働く人たちに対しても、事前にきちんと説明すべきだった」と述べ、対応は拙速だったという認識を示しました。


またフルナー氏は、外交面についてはプラスの評価だとしたうえで、とりわけ今月行われた日米首脳会談を取り上げ、「トランプ大統領は、日米関係が、アメリカのアジア太平洋政策のもっとも中核にあることを理解している。だからこそ、日本に極めて高い優先度を与え、緊密に連携していくことを示した」と述べ、就任直後にトランプ大統領が日米同盟の強化という方向性を確認したことは成果だったとしています。


また対中国政策については、「選択肢はいくつかある。貿易政策は明らかに新しいものになる。米中両国がアジア太平洋地域に持つそれぞれの利益をめぐり、大統領は中国の最高指導者と、真剣に交渉することになる。アメリカは、アジアから去ることはなく、どのようにしたら共存できるのか、答えを見つけなければならない。これまでのように簡単なものではない」と述べ、中国の求めに応じて、トランプ大統領が「1つの中国」の政策を尊重するという立場を伝えたものの、米中の首脳間の今後のやり取りは、厳しいものになるという見方を示しました。


フルナー氏は、トランプ大統領の今後の政権運営については、「大統領は、これまでの政権のもとで『忘れられてきた人々』に力を与えようとするだろう。東海岸のワシントンやニューヨークから西海岸のロサンゼルスなどの間には、無視され、忘れられた人が大勢いる。トランプ政権は、こうした人たちを忘れないだろう」と述べ、大統領は今後、選挙でみずからを支持した中西部や南部の有権者を意識し、雇用の確保と経済の活性化などを優先課題にするとしています。


さらに、トランプ氏を支えるホワイトハウスの高官について、フルナー氏は「側近のバノン氏の影響力がとても強くなるだろう。バノン氏は、日々の政策決定に携わるのではなく、長期的な戦略の立案にあたる」と述べ、新政権が、オバマ前政権の政策の大規模な変更に取り組む中で、ホワイトハウスの上級顧問兼首席戦略官のバノン氏の役割はさらに重要になるだろうという見方を示しました。


日銀のいわゆる異次元緩和政策は、目新しい名称を量産し、マイナス金利政策を経て、イールドカーブ・コントロールに到達しました。これらの政策はいったいどのようなもので、日本経済にどのような効果と副作用をもたらすのでしょうか。さらにトランプの登場でいっそう関心の高まる財政政策ですが、日本への影響は?「金利」を軸にそれらのさまざまな問題を解きほぐす新刊『金利と経済』から、今回はトランプノミクスを巡る一考察をご紹介します。

 2016年11月9日、トランプが大統領に当選し、大幅な円安ドル高が起きている。トランプは、経済政策だけをみても、過激な主張を展開してきた。中国やメキシコからの輸入に高い関税を課す、北米自由貿易協定NAFTA)の再交渉を求める、環太平洋連携協定(TPP)から撤退する、メキシコなどからの不法移民を強制的に退去させる、などの主張は、貿易摩擦の激化や、すでにほぼ完全雇用の状態にある米国企業の人手不足を深刻化させる、といった懸念をもたれてきた。


 このため米国株は、同氏の予想外の当選当初はパニック状態に陥り、当選確定後、通常取引開始前の時間外取引では急落した。しかし、その後、トランプが公約してきた減税案とインフラ投資に関心が集まり、それらの制作が総需要を押し上げる、という期待から、米国の長期金利が急騰した。日本との金利差が急拡大し、11月の3週間あまりで、1ドル10円程度の大幅な円安となり、株高も進んだ。

 以下でみるように、トランプの経済政策が大規模な財政拡張を意味するなら、このマーケットの反応は、きわめて自然にみえる。


 ただし、トランプの経済政策(トランプノミクス)が総需要の押し上げに直結する、と解釈すべきものかどうかは、明確ではない。トランプの大統領選挙におけるキャンペーン期間中の主張は、財政収支に中立的なインフラ投資への税額控除システムにより民間企業に橋や道路を作るインセンティブをもたらす、というものであった。つまり、連邦政府財政赤字を拡大させて直接大規模なインフラ投資を行うというケインジアン的な総需要の底上げ政策ではない。


 マーティン・フェルドスタインは、巨額の税額控除提案に米国議会が同意するかどうかは明らかではないが、仮に同意したとして民間企業がこれに反応する保証はない、とする。通常の生産設備に対する税額控除は、これまで、たしかに投資を刺激してきたが、企業が橋や道路やトンネルを作って儲けることができるのか疑問だからだ。また、大型減税についても、共和党はその原資を各種の控除の縮小に求めようと知るかもしれない、とする。実際、下院議長のポール・ライアン共和党)は慈善事業への寄付と住宅ローンの金利以外のすべての控除を廃止することを要請している、とし、それによる税収増はGDPの1%にも相当することを指摘している*1。


トランプの登場は、経済だけでなく軍事・外交を含め、世界に極めて大きな影響を与える。トランプノミクスの展開が世界および日本経済に与える影響に絞っても、それは本連載の射程を超える。しかし、上記の点を踏まえると、これまでのところ内外市場は米国の財政拡張期待へユーフォリア的に反応している。その分、行き過ぎる可能性も相応に高いことに注意しておく必要がある。


 トランプの主張の危うさに照らすと、トランプ当選がユーフォリア的なドル高・株高の動きにつながることは、筆者にはまったく予想外だった。しかも、国際政治的な危うさが、緩和ないし解消されるような軌道修正がなされたわけではない。米国第一主義を掲げ、保護主義的な姿勢を標榜するトランプの具体的な外交政策方針は依然として未知数であり、世界経済は大きな不確実性を抱えたままである。しかし市場は、とりあえず全貌がみえず価格形成に織り込みにくい不確実性は捨象し、大規模な拡張的財政出動や、規制緩和予想などプラスの期待のみを織り込んでいるようにみえる。

 トランプによる拡張的財政が期待されている一方で、連邦準備制度は、2016年12月14日のFOMC(連邦公開市場委員会)で目標金利を0.25%引き上げた。FOMCメンバーによる2017年の利上げ回数の中心的想定も、前回FOMC(同年9月)の2回から3回に増やした。2017年2月1日のFOMCでは、目標金利は維持されたものの、イエレン議長は2月14日の議会証言で今後の金利引き上げに前向きな姿勢を示した。


 このことは、市場の見方が正しければ、米国の財政政策と金融政策の組み合わせ(ポリシーミックス)が、財政は拡張方向に、金融は引き締め方向に動くことを意味している。これは、1980年代前半のレーガノミックスと同じ組み合わせである。レーガノミクスのもとでは、日米金利差の拡大からドル高が進行した。こうした米国のポリシーミックスは、短期金利マイナス0.1%、長期金利0%程度、という日銀のイールドカーブコントロールと相まって、当面、強いドル高・円安圧力をもたらすことが予想される。


 ただし、レーガノミクスによる一時的なドル高は、日本にとって中・長期的に福音にはならなかった。米国がドル高に伴う経常収支赤字拡大に耐え切れなくなり、1985年9月の先進5か国財務大臣中央銀行総裁会議(G5、参加国は米国、日本、西ドイツ、フランス、英国)で他国にドル高是正を強力に働きかけ、合意を取り付けた(プラザ合意)からである。これを契機に円相場は、1年で1ドル=240円から150円台になった。


 日本経済は円高不況に転落し、超緩和政策がとられ続けた。そして日本経済は、バブルの生成と崩壊に突入していくことになる。前述のように、トランプは競争相手国の自国通貨安誘導による米国産業界の衰退を批判してきたから、いずれかの時点で大きな巻き戻しのリスクがありうることは注意しておく必要があるだろう。


 今後、問題になるのは、トランプ政権がドル高を巻き戻そうとするときに、どのような手段をとるか、という点にある。この点について、国際金融の権威であるカルメン・ラインハート(ハーバード大学)は、プラザ合意当時は主要なプレイヤーではなかった中国だけでなく、日本、ユーロ圏にとってもドル高是正にはメリットがないことから、プラザ合意的な政策協調が実現することには懐疑的な見方を示し、米国の単独介入を予想している*2。


 主要国の協調介入に比べ、単独介入は為替レートへ働きかける効果が小さいことが知られている。しかし、実際に、介入が実効性をもたなかったときに、それで話が終わらない可能性もある。1971年8月のニクソンショックのように、新たなマクロ的通商政策に踏み込むことも考えられるし、個々の企業の経営方針に個別に介入を展開することも考えられる。


 このうち、保護主義的な介入はすでに顕在化しつつある。2017年1月5日にトランプがツイッター上でトヨタ自動車に対して米国内に向上を建てるよう投稿した。ロイター通信は、トランプのツイートがすでに稼働しているトヨタのバハ工場と前年11月に着工したグアナファト工場を混同していること、グアナファト工場で製造されるカローラはカナダの小型車工場の生産をシフトさせるものである(したがって米国の雇用を奪うものではない)ことを指摘している。


 しかし、翌6日の東京市場トヨタの株価は急落、トヨタが標的になったことで、すでにメキシコに工場をもつ日産やマツダ、ホンダなどにも同様は広がり、これらの株価も軒並み下落した。


 2月10日に行われた安倍首相との会談では、両首脳の個人的な親密さが強調される一方、為替相場も含め、個別の経済問題には立ち入らなかったため、日本では安堵の空気が広がった。一方、記者会見では麻生太郎副総理兼財務相とペンス副大統領をトップとして経済問題について「分野横断的に対話を行う」枠組みの創設が発表された。このことは実務的な体制の立ち遅れが目立つトランプ政権が整えば、為替から通商政策にいたるさまざまな問題提起がなされてくる可能性があるだろう。トランプのこうした直接的な介入が今後どうなるかは予測しがたいが、国際的な生産最適化が阻害される方向にあることは間違いない。

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外国為替市場では、去年11月のアメリカ大統領選挙でトランプ氏が勝利して以降、それまでの円高ドル安の流れが一転して、円安ドル高が進みました。トランプ大統領が掲げる積極的な経済政策への期待からアメリカの長期金利が上昇し、金利が高くなったドルが買われたためです。


大統領選挙の開票が行われた日本時間11月9日には、一時、1ドル=101円台をつけていた円相場は、12月には、一時、118円台まで値下がりし、わずか1か月余りで17円も値下がりしました。


その後、先月20日のトランプ大統領の就任演説などは、経済政策の具体的な内容に乏しいと受け止められ、再び円高ドル安の傾向に戻りつつありました。


こうした中、トランプ大統領は、先月末、日本を名指しして「為替を操作して通貨安に誘導している」と、為替政策を批判しました。この発言を受けて円相場は、およそ2か月ぶりに1ドル=112円台前半に値上がりしました。


その後は、今月10日の日米首脳会談などでも、トランプ大統領が日本を名指しして為替政策を批判することはなく、円相場は比較的、落ち着いた動きとなっています。


去年11月のアメリカ大統領選挙共和党のトランプ氏が当選し、合わせて行われた連邦議会選挙で、共和党が上下両院を押さえたことでトランプ氏の掲げる大型減税やインフラ投資など経済政策への期待から、株式が買われるいわゆる“トランプ相場”が生まれました。


東京株式市場でも株価が値上がりし、1月5日には日経平均株価が一時、1万9600円を超え、大統領選からのおよそ2か月間で、3300円以上、値上がりしました。


大統領就任後もニューヨーク市場では株価の値上がりが続いているのとは対照的に、東京市場では一進一退が続いています。


トランプ氏が「アメリカ第1主義」のもと、トヨタがメキシコで工場を建設する計画を批判したり、日本政府の為替政策や貿易不均衡を非難したりするたびに株価は下落。テロ対策として中東などの国の人々の入国を制限する大統領令を出した際には日経平均株価はことし最大の下げ幅となりました。


一方、トランプ大統領の経済政策への期待も根強く、今月、トランプ大統領が「数週間後に驚くべき税制改革について明らかにする」と発言すると、大型減税への期待が膨らみ、日経平均株価は400円以上値上がりしました。


トランプ大統領は今月28日に初めての議会演説を行います。市場関係者は、大型減税やインフラ投資といった景気刺激策の具体的な内容への言及に期待を寄せる一方、保護主義的な通商政策や為替政策を打ち出すことへの警戒感も根強く、トランプ大統領の演説に注目しています。


地球温暖化はでっちあげだ」などと主張するトランプ大統領に対し、科学者たちが抗議する集会がアメリカ東部、ボストンで開かれ、トランプ大統領に対して科学を重視するよう訴えました。
この集会は19日、世界最大の学術団体、AAAS=アメリカ科学振興協会の年次総会にあわせてボストンで開かれました。20日で就任1か月となるトランプ大統領は、地球温暖化対策に強く反対してきた人物をエネルギー省や環境保護局の長官に指名したり、政府機関のウェブサイトから温暖化についての記述を削除したりするなどしており、温暖化対策の後退が懸念されています。


会場には白衣姿の科学者や科学を専攻する学生などおよそ2000人が集まり、「いまこそ、科学のために立ち上がろう」などと声をあげトランプ政権に対する危機感を次々に表明しました。


このうち、ハーバード大学のナオミ・オレスケス教授は、「科学的事実を述べることは本来、政治とは関係ないはずだ。いま温暖化などを研究している科学者は正しいことをしているのに攻撃されている。民主主義に欠かせない科学を守るために立ち上がらないといけない」と訴えていました。


主催者の1人は「これほど多くの人が集会に参加したのは危機感の表れだと思う。科学者は真実を求めて研究している人たちで公共の利益のために働いている。科学が社会で果たす役割について広く伝えいかないといけない」と話していました。

2001年〜2025年は科学の誤りを正す期間。
科学的に思考することそれ自体が間違っている。

#原罪

#分別知

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マティス米国防長官は20日、米軍がイラクに駐留するのは石油を入手するためではないと述べ、トランプ大統領の発言とは距離を置く姿勢を示した。イラクへ向かう際に記者団に語った。


トランプ大統領は1月、サダム・フセイン政権が2003年に崩壊した後にイラクの石油を確保しておくべきだったが、まだチャンスはあると述べている。


今回のイラク訪問は石油を獲得するために圧力をかけることが目的の一つかとの質問に対し、マティス長官はそうした意図は全くないと強調。「われわれは石油を入手するためにイラクに駐留しているのではない」と述べた。

America’s 4-decade push for regime change in Iran a failure – Iran nuclear deal negotiator RT — SophieCo

The new US administration is setting out on a collision course with Iran. Team Trump has already imposed new sanctions on Tehran, threatened to rip up the nuclear deal, and accused the country of sponsoring terrorism. As Iran goes ahead with new ballistic missile tests and the tone in Washington grows tougher, is the fragile peace between Iran and the US in jeopardy? And can the hard-fought nuclear deal survive the tensions? We ask the man who negotiated the agreement for Iran, former head of the Iranian National Security Council’s Foreign Relations Committee and professor at Princeton university – Seyed Hossein Mousavian.

#IranDeal