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「当初、PB商品は“安いだけで低品質”というネガティブなイメージがありましたが、その認識はすでに過去のもの。今、消費者がPBに求めるものは、“安かろう悪かろう”ではなく、“確かな品質+美味しさ=ハイブリッド商品”へ変化しています」(田矢氏)


 こうした変化は、11年の東日本大震災がターニングポイントだという。


「震災時の被災地で、コンビニがライフラインとして機能したことにより、コンビニ食品も安心・安全かつ美味しいということが認知され、PB商品の評価につながりました。PB商品のラインナップがここまで飛躍的に増えたのも、震災以後数年でのことでした。これは、コンビニ商品の新たな進化へのターニングポイントになっているほどです」(田矢氏)


 コンビニ各社とも、将来的にPB商品率7〜8割を目指していく見込みだ。こうした商品トレンドからも、業界の現状が垣間見える。


「コンビニATMやカウンターコーヒーの登場、イートインコーナーの併設など、コンビニという業態は常に進化を追求してきました。しかしこれからは、文字通りのコンビニエンスという価値だけでは生き残れません。ただの“便利”のみであれば、消費者はわざわざ外に出かけることもなく買い物できる時代において、“その店に足を運ぶ価値”としていかに魅力的なオリジナル商品を提供できるかが勝負の分かれ目です」(田矢氏)


 PB商品には、スピーディーに変化していくコンビニ業界の内情がダイレクトに反映されている。行きつけのコンビニでも、商品棚のラインナップや移り変わりをチェックすることで、日本経済とコンビニ業界の現状が見えてくるはずだ。