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今回体調不良で入院して以来、芭蕉のこの俳句が私の心から離れない。芭蕉は、俳句の極致を求めてその生涯を尽くした。その最中に病に倒れた。その病中で詠んだ句だという。芭蕉にとって俳句の極致は、旅をする中ではじめてみることができたのではないか。その旅をすることができなくなって、俳句の極致に近づくことができないので、悶々として読んだのではないだろうか。

旅に病んで夢は枯野をかけ廻る - 参考図書室/芭蕉会議

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170429#1493462782(『ついに無能無芸にしてただこの一筋につながる』)

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170119#1484823222(「御用地の外に出たいと思っても、そう自由に出られなかった私は、道を通ることにより、今まで全く知らなかった世界に旅立つことができることを知ったわけです」)

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20141022#1413974483(『諸注評釈 新芭蕉俳句大成』)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20131120#1384944657(「きのふの発句は今日の辞世。けふの発句は明日の辞世、われ生涯いひすてし句々、一句として辞世ならざるはなし」)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20121011#1349966150(「不合理」と「非合理」)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20120627#1340810434(「荒海や佐渡に横たふ天の川」)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20120302#1330694346(「いづれの人が筆をふるひ、詞(ことば)を尽くさむ」「予は口を閉じて眠らんとしていねられず」)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20101030#1288417402(「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」)
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20071206#1196937102(が、その景色を叙したのは、芭蕉の心がその景色を叙さねばならん衝動に駆られたのである。我らがこの句を咏じて感動するのは、その景色に感動するばかりでなく、芭蕉の心に感動するのである。)