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タイの暫定政権は中国の潜水艦を135億バーツ、日本円にして430億円余りで購入することを決め、1日海軍が記者会見し、今月中に中国と正式な契約を結ぶと発表しました。潜水艦は6年後の運用開始を目指して建造され、将来的にはさらに2隻を中国から購入する計画だということです。


タイの海軍は、性能や値段のほか、ミサイルなどの武器も合わせて提供されることなどから購入を決めたと説明していて、「中国とタイが友好国だからこその契約内容だ」としています。


タイはベトナム戦争以来、アメリカの軍事的な同盟国とされ、毎年、大規模な合同軍事演習も行われていますが、暫定政権は、3年前の軍事クーデターを批判した当時のオバマ政権とは距離を置いた一方で、中国との関係を強めていて、今回の潜水艦の購入で軍事面での中国との関係強化が改めて示された形です。


フィリピンのドゥテルテ大統領は1日、みずからの地元、南部ミンダナオ島のダバオを親善訪問している中国海軍のミサイル駆逐艦を視察しました。


フィリピンと中国は、領有権を争う南シナ海スカボロー礁で5年前に両国の艦船がにらみ合いになって以降、関係が悪化していましたが、去年6月に就任したドゥテルテ大統領は、経済支援を得るために中国との関係の改善を進めています。


フィリピン海軍によりますと、中国海軍の艦船がフィリピンに寄港するのは7年ぶりで、大統領は視察後、記者団に対し、「中国軍の艦船の寄港は、両国が友好国であることを示すものだ」と述べました。そして、「合同で軍事演習を行うことは可能だ。私は同意する」と述べ、今後、フィリピン南部の海域で両国の海軍による合同演習の実施に前向きな姿勢を示しました。


フィリピンは同盟国のアメリカと合同軍事演習を定期的に実施していますが、中国とは本格的に行ったことがありません。ドゥテルテ大統領としては、今月に予定している中国訪問を前に関係の強化を強調する狙いがあると見られます。