イエレン氏の再指名、トランプ大統領は最後まで考えていた−関係者 https://t.co/iUWbJhuMaz
— ブルームバーグニュース日本語版 (@BloombergJapan) 2017年11月3日
米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に指名されたジェローム・パウエル理事。だが、パウエル氏が最初から次期議長候補の本命だったわけではない。
大統領就任以降、株価の連日の最高値更新を目にし、米経済の力強さを自身の手柄としてきたトランプ氏は、その最大の貢献者であるイエレン現議長を再指名すべきかどうか何度も考えたと側近は明かす。
しかし、トランプ大統領が最後に受け入れたのはムニューシン財務長官のアドバイスだった。事情に詳しい関係者によれば、大統領が次期議長の人選を進める上で非常に大きな影響力を奮ったのはムニューシン長官で、同長官はパウエル氏を推していた。
ペンス副大統領は次期議長に保守派の支持が厚いスタンフォード大学のテイラー教授を指名することで、FRBの方向性をもっと劇的に転換するよう大統領に進言したが、ムニューシン長官の推薦に軍配が上がった。
トランプ大統領はテイラー氏の起用も真剣に検討したが最後には、5人の候補の中でパウエル氏が最高の判断力と総体的な経験の持ち主であるとの結論に至ったと、ホワイトハウス当局者4人が正式発表前に記者団に語った。匿名を条件に語った当局者らによれば、大統領が一緒に働きやすいと感じたのもパウエル氏だった。
ムニューシン長官がパウエル氏を推したのは、金融市場に動揺を招くことなく大統領がFRBに自分色を出せる人選だというのが理由だと、関係者の1人が述べた。パウエル氏なら経済成長を台無しにすることのないペースで利上げを進めると考えたという。
4人の当局者は、トランプ大統領が10月27日の時点でまだ、複数の候補について側近に尋ねていたと述べ、大統領がいつ最終判断を下したのかは分からないとしている。大統領は31日にパウエル氏に指名の意向を伝え、同氏はそれを受け入れた。イエレン議長には2日午前に再指名しない旨を大統領が電話で伝えたという。
原題:Trump Considered Keeping Yellen at Fed, Until Mnuchin Spoke Up(抜粋)
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グロース氏:パウエル氏は「魔法のような中立金利」を見いだすべきだ https://t.co/CWxn939TaN
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ジャナス・ヘンダーソン・グループのファンド・マネジャーのビル・グロース氏は3日、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に指名されたジェローム・パウエル理事にとって、主要課題は「魔法のような中立的な政策金利」を見いだすことだと語った。
グロース氏はブルームバーグラジオに対し、この金利は「インフレ率を2%以下、成長率を2%以上に保つ」ものだと指摘し、パウエル氏は「慎重に行動する必要がある。なぜなら、これは変化する数字で、信用に関して新たな世界にあるからだ」と続けた。
グロース氏はまた、トランプ大統領は将来的にハト派的な人物をFRB理事に指名する公算が大きいとし、予想されている通りにイエレンFRB議長が退任した場合、4人指名することになると発言。「ハト派的だろうと思う」が、いずれにしろ「モデルを重視するのではなく、より主観的な人材が指名されることを望む」と語った。
原題:Gross Says Powell Needs to Find ‘Magical Neutral Interest Rate’(抜粋)
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