イスラエル軍 ガザ周辺に多数の戦車展開 軍事衝突の懸念 #nhk_news https://t.co/PTCyp4lyt4
— NHKニュース (@nhk_news) 2018年10月18日
イスラエル軍は18日、パレスチナ暫定自治区のガザ地区との境界に60台以上の戦車を展開しました。ガザ地区周辺に多数の戦車が展開するのは、4年前の2014年、イスラエル軍がガザ地区に侵攻し2000人以上が死亡した大規模な戦闘以来です。
現地では17日、ガザ地区から発射されたロケット弾がイスラエル南部のベエルシェバの民家に着弾したことに加え、このところ毎週、金曜に行われている抗議デモが激しさを増していて、イスラエル軍は、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスへの圧力を強める構えです。
またイスラエルの航空当局は18日、テルアビブの国際空港を発着する航空会社に対し、ガザ地区周辺の上空を飛行しないよう飛行ルートの変更を要請しました。
一方、ハマスの軍事部門もロケット弾の発射を準備している映像を公開し「イスラエルは情勢を見誤ってはならない」として、強硬な姿勢を崩していません。
金曜日にあたる19日には、ガザ地区で再び抗議デモが予定されていて、これがきっかけとなって軍事的な衝突につながることも懸念されています。
国連で中東和平を担当するムラデノフ特使は、18日、安全保障理事会でイスラエルとパレスチナの代表も出席して開かれた公開討論の中で「ガザ地区は破裂寸前だ。これは誇張でも警告でもなく現実だ」と警鐘を鳴らしました。
またガザ地区の経済状況について「失業率は53%に上り200万人の住民のうち2人に1人が、貧困ラインを下回っている」と指摘し、国際社会による継続的な財政支援が必要だと訴えました。
そのうえでムラデノフ特使は、「もはや言葉は必要なく、行動の時だ。緊張を緩和させる明確な行動がなければ、結果は誰にとっても悲惨なものになる」と述べ、イスラエルとパレスチナの双方に対して互いを刺激する行動をとらないよう強く求めました。