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ザリーフ外相は、サウジアラビア人のジャーナリストがトルコにある総領事館で死亡した事件について「徹底した捜査が必要だ。依然として不明点が多く、事態を注視しなければならない」と述べ、サウジアラビア政府に徹底した原因の究明を求めました。

そのうえで「残念ながらサウジアラビアはイランとの対話を避け緊張を拡大してきた。アメリカはサウジアラビアに多額の武器を売却し、イエメンでは大勢の人を殺害するのに使われている。中東に混乱をもたらしてきた」と述べ、イランと対立するアメリカやサウジアラビアを強くけん制しました。

またトランプ政権が、イラン核合意からの離脱に伴い来月5日から原油取り引きなどの経済制裁を発動させることについて「これはアメリカの制裁であり、国際社会の制裁ではない。核合意を支援するよう求めた国連決議にも違反しており、日本などにも決議に違反するよう要求するようなものだ」と述べ、日本はアメリカの制裁に従わず、来月以降もイランとの取り引きを継続するよう訴えました。

https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/10/22/200240(ジャーナリスト死亡事件 サウジアラビア政府高官が新たな説明)
https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/10/18/200240(イラン外相「アメリカは制裁中毒」 新たな制裁に反発)

「これがどうしてそんなに大騒ぎになるんだ」
サウジアラビアムハンマド皇太子が、トランプ大統領の娘婿で旧知のジャレード・クシュナー顧問に電話でこう言ったという。

英国紙デイリーメール電子版が伝えたもので、サウジアラビアのジャーナリストのカショギ氏が総領事館で殺害された事件の波紋が広がっていた頃の10月10日、ムハンマド皇太子はクシュナー顧問に電話をかけ国際社会の否定的な反響に対してこう言ったと伝えた。

同皇太子がカショギ氏の殺害にどれだけ関わっていたかはともかく、反政府的な言論活動をしていた人物が殺されたのをなぜ「大騒ぎするのか」と理解できなかったのかもしれない。

というのも、サウジアラビアでは反政府活動は死刑が相場で、それも多くの場合公開の場で斬首の刑が執行されることを考えると、ムハンマド皇太子にしてみればサウジアラビア式の正義が行われたと考えたことが想像できる。

実は、ムハンマド皇太子が王位継承権を握って以来、サウジアラビアでは死刑つまりは斬首の刑が急増している。国際的な死刑廃止団体「リトリーブ」によれば、サウジアラビアでは、月平均16人が処刑されており今年中に200人に達し、サウジアラビア建国以来の記録になりそうだとか。

同皇太子が残虐極まりない指導者ということも言えるが、逆にそこまでしないと政権が維持できないという事情もあるように思えるのだ。

今のサルマン国王の下では、初め国王の甥のナーイフ王子が王位継承権第一位の皇太子だったが、昨年6月国王は自身の息子のムハンマド王子を皇太子に昇格させる勅令を発して次の国王とすることを決めた。

皇太子を解任されたナーイフ王子は海外への移住も許されず自宅軟禁状態におかれ、その後同王子に近いと見られた王室関係者などがリッツカールトンホテルに幽閉され資産を没収されるということも起きたが、これでもムハンマド新皇太子の立場が確立したわけではなかったようだ。

今年4月、サウジアラビアの首都リアドの国王宮廷付近で激しい銃撃音が響き銃弾が航跡を曳きながら飛び交う様子がユーチューブに投稿された。サウジ政府は不審な飛行物体に対して射撃したものと発表したが信ずるものは少なく、イランのマスコミはムハンマド皇太子に対するクーデター未遂事件だったと伝えた。

事実、同皇太子はその後2ヶ月間姿を見せず死亡説も流されたが、銃撃で負傷したのかほとぼりが冷めるまで身を隠していたという見方が有力だ。

サウジアラビア王家の権力争いは今に始まったことではない。2代目のサウード国王は異母弟で後に3代目になるファイサル国王に宮廷クーデターで追われ、そのファイサル国王は甥の王子に暗殺されている。

サウジアラビア王家で権力争いの火種がくすぶっているのであれば、ムハンマド皇太子は何時自分も追われる立場になるか気が気ではないのかもしれない。そんな折のカショギ氏殺害事件をめぐる批判を「大騒ぎしすぎる」と言うのは賛成しないが理解できないこともない。

https://d1021.hatenadiary.jp/entry/20180909/1536490175(American policy towards the Middle East is largely being managed by a small circle of Orthodox Jews working for presidential son-in-law Jared Kushner.)

ジャーナリストのジャマル・カショギ氏がトルコにあるサウジアラビア総領事館で死亡した事件で、サウジアラビア政府は20日になって一転して関与を認め、カショギ氏が殴り合いの末に死亡したなどと発表しましたが、欧米諸国などから説明が不十分だと批判する声が出ています。

今回の事件についてトルコのエルドアン大統領は、23日、首都アンカラの議会で開かれた与党の会議で「残酷な殺害行為であり、事件は確実に計画されたものだ」と述べ、サウジアラビア当局による計画的な殺人事件とみて、捜査していることを明らかにしました。

またエルドアン大統領は、サウジアラビア政府が逮捕した18人は、トルコ側が把握していた15人に加え、総領事館で働く3人だとしましたが、関与が指摘されているムハンマド皇太子をはじめ誰の指示があったかについては言及しませんでした。

そのうえで、サウジアラビア政府が真相を明らかにする必要があるとしています。

今回の事件で、トルコの捜査当局は、外交特権のある総領事館に異例の捜査を行うとともに総領事館のスタッフに話を聞くなどして捜査を進めていて、捜査状況に基づいて事件について発表したのは、これが初めてです。

サウジアラビアのジュベイル外相は訪問先のインドネシアで開かれた記者会見で「私たちは真実を明らかにするための徹底的な捜査を行う」と述べました。

そのうえで、「こういったことが再び起きることを防ぐための手続きが行われている。捜査の進展については当局から情報を提供する」として、具体的な捜査の内容については言及しませんでした。