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 伝教大師最澄(でんぎょうだいしさいちょう)さまの言葉に『己(おのれ)を忘(わす)れて他(た)を利(り)するは慈悲(じひ)の極(きわ)みなり』という言葉があります。自分のことは後にして、まず人に喜んでいただくことをする、それは仏さまの行いで、そこに幸せがあるのだという言葉です。つまり我欲が先に立つような生活からは幸せは生まれないのだということです。
 「インドの母と言われた故マザー・テレサさんの講演のなかでこういう話がありました。
 ある日、七人の子供をかかえる貧しい母のところへ、マザーは両手にいっぱいほどのお米を持っていってあげたのでした。するとその母親はそのお米の半分を手にして外へ出ていきました。マザーが問うと、隣りにも同じような貧しい親子がいるので、そのお米を分けてきたのだと言うのでした。一俵もあるお米ではありません。自分の子供たちの一食分にも足りないお米でさえ、それを半分にして、隣りの子供たちも喜ぶだろうと分けてやれる崇高な精神にマザーも感動したのです。

忘己利他 | 生活の中の仏教用語 | 読むページ | 大谷大学

 仏典の中にジャータカという物語集があります。その中には釈尊が前世において、菩薩として悟りを求めて修行していたときの話が多く収められています。そのなかで特に有名なもののひとつに、釈尊と飢えた虎の話があります。これは忘己利他の精神を最もよく、かつ具体的に示しています。

 あるとき釈尊が森を歩いていると、出産直後の雌虎に出会いました。虎は腹をすかし、空腹のあまり出産した子を食べようとしていました。それを見た釈尊は、自分が虎の餌になろうとその前に横たわりましたが、虎は力が尽きていて、釈尊に襲いかかることができません。そこで釈尊は近くの崖に登り、そこから飛び降り、自分を殺して虎の餌になることで、虎を救ったのでした。

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