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北朝鮮キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長は、28日までの4日間の日程で中国を訪問し、国営テレビは、29日午後、初めての外遊の様子をまとめた記録映画をおよそ40分にわたって放送しました。


記録映画は、キム委員長を乗せて走る列車の車窓の映像から始まり、到着した駅では、中国側の関係者から熱烈な歓迎を受けていました。


首都・北京では、通行が規制された大通りをたくさんの白バイに囲まれながら、キム委員長の車列が移動し、厳重な警備態勢が敷かれていた様子が紹介されました。


その後、北朝鮮の一行をもてなす宴会では、スクリーンにキム・イルソン(金日成)主席とキム・ジョンイル金正日)総書記が訪中し、歴代の中国の指導者と交流する様子が映し出され、キム委員長と習近平国家主席が中朝の友好の歴史を振り返っていました。


また、記録映画では、キム委員長と習主席がさまざまな贈り物を交換する様子のほか、2人がかたい握手を交わしたり、それぞれの夫人を交えて談笑したりする場面がたびたび伝えられていました。


北朝鮮としては、キム委員長が初めての外遊で習主席をはじめとする中国側から手厚い歓迎を受け、伝統的な友好国との関係構築に取り組んでいるとアピールする狙いがあると見られます。一方で、先に放送された中国の国営テレビの映像には、首脳会談の際に、キム委員長が真剣な表情でメモをとっている様子が映っていましたが、29日公開された北朝鮮の記録映画では、その場面は放送されませんでした。


また、中国側の発表では、キム委員長は、朝鮮半島の非核化に向けた意思を示したとされていますが、記録映画では、朝鮮半島の非核化をめぐるやり取りについては触れられていません。


北朝鮮キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長は、来月27日に開かれることが決まった南北首脳会談や、その後の米朝首脳会談を控え、電撃的に28日まで中国を訪問し、習近平国家主席と初めての首脳会談を行いました。


これを受けて、会談に出席した、中国で外交を統括する楊政治局委員が29日にソウルを訪れて、韓国大統領府のチョン・ウィヨン(鄭義溶)国家安保室長と会い、会談の内容を説明しました。


冒頭で、チョン室長は「中朝首脳会談で、キム委員長が非核化と南北・米朝の首脳会談の開催に向けた意思を再確認したのは、非常に意味が大きい」と評価しました。


これに対し、楊委員は「キム委員長の訪中と習主席との会談は、南北首脳会談でより多くの成果を出すうえで後押しとなるだろう」と述べました。


中朝首脳会談に関する中国側の発表によりますと、キム委員長は、米韓両国が「平和の実現のために段階的かつ同時に措置を講じれば、朝鮮半島の非核化の問題は解決できるだろう」と述べ、非核化に一定の条件をつける考えを示したということです。


このため、韓国政府は、非核化をめぐってキム委員長がどのような措置を求める考えなのかを中国側から慎重に探っているものと見られます。
(※「チ」=竹かんむりに褫のつくり)


韓国のムン・ジェイン大統領は30日午後、ソウルで、中国で外交を統括する楊潔※チ政治局委員と会い、今月26日に行われた北朝鮮キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長と中国の習近平国家主席との首脳会談の内容について説明を受けました。


説明の詳しい内容は明らかになっていませんが、ムン大統領としては、これを踏まえて、来月27日の開催が決まった南北首脳会談でキム委員長に非核化を求める方策を練るものと見られます。


一方、韓国大統領府の当局者は、「個人的な見方」としたうえで、「かつて北アフリカリビアで非核化が実現したときのように、北が先に核を放棄し、そのあと関係国が経済的な支援を行うという方式は無理だ。テレビの電源コードを抜けばテレビが消えるようにはいかない」と述べました。


これは、北朝鮮が非核化に向けて段階的に行動をとれば、それに応じて制裁を緩和していくなどのプロセスが現実的だという考えを示したものですが、アメリカのトランプ政権は段階的に非核化の見返りを与えることに否定的だとも伝えられています。
※「チ」は、竹かんむりに褫のつくり、


これは韓国外務省が30日公開した外交文書で明らかになったものです。それによりますと北朝鮮は、今から31年前の1987年、当時のソビエトに対して、朝鮮戦争の休戦協定を平和協定に転換すること韓国との連邦国家を創設したうえで中立国宣言をすること、それに南北双方が兵力を10万人未満にまで削減して朝鮮半島から外国軍は撤収することなどを提案しました。


これについて、当時のソビエトゴルバチョフ書記長は、1987年12月にワシントンで行われたアメリカとの首脳会談で、当時のレーガン大統領に北朝鮮の提案を伝えたということです。しかし、アメリカと韓国は「現実的ではない」として応じませんでした。


現在、北朝鮮キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長は、非核化に関して「軍事的な脅威が解消されて体制が保証されるならば核を保有する理由はない」とか、「米韓両国が平和のために段階的かつ同時に措置を講じれば解決できる」などと述べているとされます。


こうした発言は、来月以降の南北や米朝の首脳会談でキム委員長が非核化の条件として体制の保証を求めることを強く示唆しているだけに、韓国メディアは今回明らかになった1987年の提案と同じように、平和協定の締結や在韓アメリカ軍の撤収などを求める可能性もあると指摘しています。