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韓国と北朝鮮は31日、南北の境界線のパンムンジョム(板門店)にある韓国側の施設で軍の将官級会談を開き、ことし6月に続いて、韓国側から国防省のキム・ドギュン(金度均)政策官が、北朝鮮側から朝鮮人民軍のアン・イクサン中将が、それぞれ首席代表として出席しました。


会談は8時間余りにわたり、韓国側によりますと、双方は軍事的な緊張の緩和に向けて大枠で一致したということです。


具体的には、南北の非武装地帯に設置されている歩哨所の兵力や装備の一部を試験的に撤収する方針のほか、パンムンジョムの共同警備区域での非武装化などの検討を進め、今後、国連軍司令部とも協議するとしています。


そのうえで、南北は、非武装地帯で、朝鮮戦争で死亡した兵士の遺骨を共同で発掘することについても大枠で見解をともにし、具体的な時期や方法について実務者による協議を進めていくとしています。


会談ではまた、韓国側が、来月ソウルで開かれる安全保障の国際会議に代表団を派遣するよう要請したところ、北朝鮮側は検討する意向を示したということです。


米朝首脳会談の合意を受けて、北朝鮮は先月27日、朝鮮戦争中に捕虜になるなどして亡くなったアメリカ兵、55人分の遺骨をアメリカに返還しました。


これについて、アメリ国務省のナウアート報道官は31日、定例会見で、「北朝鮮キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長がトランプ大統領に約束したことの一部を果たしたものだ」として、改めて歓迎しました。
そのうえで、「今回の遺骨の返還について、北朝鮮は金銭を求めず、アメリカも提供しなかったことを強調しておきたい」と述べました。


遺骨の返還をめぐっては、過去には、アメリカは、北朝鮮の求めに応じて調査や収集の費用などとして2000万ドル以上、日本円にして22億円余りを支払いました。


このため、今回、アメリカが何らかの対価を支払えば、北朝鮮に対する制裁決議の違反になるという指摘や、非核化に進展が見られない中、北朝鮮に譲歩しすぎだとの声も出ていました。


アメリ国務省としては、そうした懸念を払拭(ふっしょく)するとともに、米朝の協議が北朝鮮のペースで進んでいるわけではないと強調する狙いがあるものとみられます。