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竹中:幸せの形はいろいろあると思うのですが、基本になるのは、「自分のやりたいことをやる」ということです。
かつてコロンビア大学で、世界を代表する大企業「フォーチュン100」の各CEO(最高経営責任者)に、「あなたはどうしてCEOになれたと思いますか」というアンケートを取った人がいるんです。その結果、圧倒的に多かった答えは、「自分が好きなことをやったから」でした。
19、20世紀のロシアの作家、マクシム・ゴーリキーは「仕事が楽しければ人生は極楽だ。仕事が義務ならば人生は地獄だ」という言葉を残していますが、仕事を楽しみたいなら、やりたいことをやることだと思います。
それと、マサチューセッツ工科大学のメディアラボの標語に「Compass over Maps(コンパス・オーバー・マップス)」という言葉があります。「地図よりもコンパス(羅針盤)が大事」という意味です。地図は便利だけれど、すぐに古くなって役に立たなくなる。そのときに大事なのは、「コンパス」です。
コンパスとは何かというと、「自分のやりたいことが明確になっている」ことと、「やりたいことをやるために必要なスペシャリティー(専門性)を持っていること」です。
これまでの日本人は、「人生の地図」を頼りにしていました。偏差値の高い大学を出て、一流企業に入って、管理職になって、役員になって、定年退職して、悠悠自適という。
ですが、そんな地図はもうないし、あったとしても使えません。これからの時代に必要なのは、「自分はどういう専門性を持って、どういうふうに生きていきたいのか」という「コンパス」なのだと思います。