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マレーシア航空370便は、5年前の3月8日、乗客乗員239人を乗せて、首都クアラルンプールから北京に向かう途中、南シナ海の上空で消息を絶ちました。

これまで、マレーシア政府などが、墜落したとみられるインド洋を中心に機体の捜索を進めましたが、有力な手がかりは見つからず、捜索はすでに打ち切られています。

旅客機が消息を絶って5年となるのを前に、乗客や乗員の家族らは3日、クアラルンプールで集会を開きました。

集会では、母親が行方不明となっている女性がスピーチし、「私たちが負った傷は癒えることはなく、こんな思いをする人がこれ以上、出てほしくありません。機体を発見して、行方不明となった原因をつきとめてほしい」と述べ、再発防止のためにも捜索作業の再開が必要だと訴えました。

これに対し、集会に出席したマレーシアのローク運輸相は「信頼できる手がかりなどがあれば、再捜索を行うことも検討したい」と述べ、家族側の訴えに理解を示しました。

ただ、これまでの捜索でも有力な手がかりが見つかっていないうえ、旅客機が行方不明となって5年がたつなか、機体の発見は一層困難になっています。

マレーシア航空370便が消息を絶った後、マレーシアとオーストラリア、中国の3か国が、インド洋を中心に合同で捜索を行い、機体の一部はアフリカに近いインド洋の島の海岸で見つかりました。

しかし、消息を絶った原因の特定に必要なフライトレコーダーなどは発見されず、おととし1月、捜索は打ち切られました。

その7か月後、オーストラリア政府は、人工衛星の画像などを分析した結果、機体はインド洋の南の海域に沈んでいる可能性が高いとする分析結果を公表しました。

こうした中、マレーシア政府は、去年1月、海洋探査を行うアメリカの企業と契約して、インド洋を中心に捜索を再開しましたが、新たな発見はなく、去年5月、捜索は再び打ち切られました。

ただ、乗客乗員の家族たちは、捜索の打ち切りに納得しておらず、マレーシア政府に対し、捜索を改めて再開するよう申し入れています。

家族たちは、機体の一部が見つかった海域に近いアフリカ南部のマダガスカルの住民に対し、破片とみられるものが見つかった場合は連絡するよう依頼するなど、地道な活動を続けています。