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キャンパスの入口に那須先生の最終講義の掲示が出ている

教員ロビーに印刷・製本されたゼミ論集が届いていた。文化構想学部のゼミの9冊目(9期生)のゼミ論集だ。

ゼミ生たちには明後日の現代人間論系の学位記授与式(11:30、36号館382教室)のときに渡す。

桜の木の下の八重椿は満開である。

私が那須先生と初めて会ったのは、私が大学院の修士課程に入った年(1978年)である。社会学の院生のコンパの席上であったと思う。そのとき那須先生は博士課程の3年生であったが、翌年から新潟大学の 専任講師になることが決まっていた。「とてもできる人」なのだとみんな言っていた。

那須先生のご専門の現象学的社会学は、人間の日常生活世界の成り立ちの研究である。私も講義で「日常生活の社会学」というのをやっているが、両者は似て非なるものである。どちらも「当たり前」を疑うという点は共通なのだが、 「当たり前」を疑う仕方が違うのだ。一言で言えば、私が「暗黙の規範」とか「社会化」とか「役割理論」といった社会学のカテゴリーやセオリーを使って考察するのに対して、那須先生はそうした社会学的思考の「当たり前」も疑ってかかるのである。

例えて言えば、私が海の浅いところでサーフィンやシュノーケリングを楽しんでいたときに、那須先生は深海探索船に乗り込んで、海の最深部で探求活動をされていたのでる。那須先生の講義は「難しい」ことで定評があり、学生は「わかりやすい」私の講義に集まったが、社会学の面白さをより深く味わったのは那須先生の講義に出ていた学生たちだったと思う。私にしても、一種の役割分担のような意識があり、深いところは那須先生にお任せして、自分はサーフィンやシュノーケリングを楽しませてもらっていたのだ。

しかし、那須先生が定年退職をされると、急に足元か頼りないような気分になる。

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人間とは何か。
古来より、この問いはあらゆる学問が抱えてきた究極の命題です。とりわけ、価値観が多様化し、人間を取り巻くあらゆる事象が複雑化・多元化する現代社会においては、人間の本質を探り、「私」自身のアイデンティティを確認することはもっとも大きな課題であるといえるでしょう。しかし、物質や情報の豊かさとは裏腹に、人と人、人と社会との関係が希薄化しつつある現代を生きる人々が、その答えを見出すことは容易ではありません。

こうした問題意識に立ち、人間に対する多面的なアプローチを通じて、現代社会の諸問題に立ち向かうたくましい叡知を備えた人材を育てることが、本論系の目的です。そのために各プログラムを貫く共通のテーマを「ともに生きる」とし、「生き方」や「心」「人との関係」といった、私たちが日常的に突き当たる問題に切り込んでいきます。その特色は次の3 点です。第1に社会学、心理学、文学、哲学、倫理学、宗教学、教育学、社会福祉学などを基盤としながらも、その枠組みを超えて学際的・総合的にアプローチします。第2 に、問題解決の軸足を「現代」に定め、現代人の精神構造や倫理、コミュニケーション、人生などについて探究します。第3に、少子高齢化や環境問題、企業倫理や子育て、心の問題とセラピーなど、具体的な諸課題を念頭に、その解決を模索しながら思考と論究を深めていきます。

このように本論系は、現代人と現代社会の諸問題に新しい視点で向き合う教育研究の場であり、多彩な科目群と教授陣、ゼミ活動やフィールドワークなどがこれを支えています。

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まず、この学部を一言でいうと、良く言えばとにかく色々な分野が学べて、悪く言えば広く浅く知識が付くという学部です。

いろんな分野で知ったり作ったりしてみると、社会や文化の根っこにある本質が見えてくるよね
いろんな分野をくっつけて混ぜてをしないと、新しい文化って生まれないよね

要するに、新しい文化を構想して作っていくなら、既存のルートをなぞるだけじゃダメで、自由な必要があるということ。

なにか新しいものを作りだす時は、既にあるものを学ぶだけでは同じようなものしか生まれない。だから、色んなものから自由に学んで混ぜたりくっつけたりをしていかないといけない。そうなると大学側がやることをカチコチに決めておくとまずい。…という理由で、文化構想は早稲田の中でも、かなり自由に設計されているんです。

その学部の色を決めるのは、要するにその中身の学生たちです。教授やカリキュラムは、おまけ。

まずひとつ、文学部・文化構想学部は早稲田の他の学部と比べると、就職実績あんまりよくないです。これ、事実!

ただ、その上で「学部名で不利をこうむっているというよりは、就職したくない系の人が最初から入学しているだけ!」ということはめっちゃ大事なので知っておいてほしい。

ぶっちゃけ、文化構想に来る人は、「まともに就職して生きていく人生って、なんかなあ…」とか、なんなら「最初から、一切考えていません」とかいう人がやっぱり多いです。

「表象」って言葉が聞きなれないと思うんですが、これは要するに、人間が何かを見たり表現したりする時には必ずイメージを重ねていて、それが「表象」ということです。極めて簡単に言うと、「”りんご”の見え方、表し方は人によっても文化によっても違うから、それを学問にしよう!」みたいな。

現代人間論系(通称:現人 ゲンニン)は、心理学・哲学・社会学などを通して、人間そのものを突き詰めたい人向けの論系です。

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創造性の大部分は学際間の類推から生まれると川島教授から学びました。

kyoukasho.univ.coop

<教科書No.>B210
<対象>文化構想学部・文学部/現代人間論系//全学年 <曜日時限>木/5
<講義名>日常生活の社会学<教員名>大久保 孝治
<必要度>教科書<書名>日常生活の社会学
<本体価格(税別)> ¥ 1,300 <備考>
<キャンパス>早大戸山店<学期>春学期<シラバスコード>
<出版社>学文社<著者>大久保孝治

日常生活の社会学 (早稲田社会学ブックレット―社会学のポテンシャル)

日常生活の社会学 (早稲田社会学ブックレット―社会学のポテンシャル)