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明日のことを思い煩うことなかれ(『新約聖書』)

文学学術院長
川尻 秋生(かわじり あきお)

複雑な現代社会、皆さんの前には、多くの困難が待ち受けていることでしょう。だからこそ、未来のことをくよくよ考えても始まりません。正しい道を進んでいるならば、何とかなるさという、時には楽観的な気持ちも大事だと思います。

君たちの人生は、23歳までに何を学び、考えたかで決まります。

教育・総合科学学術院長
若林 幹夫(わかばやし みきお)

大学1年の時、高名な経済の教授が最初の講義でこう言いました。
大学で学び、考えたことは、これからの人生を支える糧や力となりうるでしょう。
けれどもそれを活かし、実りあるものにできるかは、皆さんのこれからの生き方にかかっています。
よき人生を!

さあ、科学と社会の最前線へ!

理工学術院長
竹内 淳(たけうち あつし)

大学で学んだこと、そして自己の中に組み立てた科学的論理性を持って科学と社会の最前線に挑戦しましょう。明るい未来を切り開く夢と熱意も忘れずに!

関係とは有るか無いかではなく、付けられるか付けられないかである

人間科学学術院長
藤本 浩志(ふじもと ひろし)

私が大学院生だった頃、尊敬する先生の授業中での一言です。何かに出会ったとき、「それって関係無いな」で終わらせるのは簡単なことです。でも自分独自の拘りで物事を関係付け、結び付けることができたら、世界が拡がり新たに繋がって行くように思えます。

Without veracity and sincerity, politeness is a farce and a show.

国際学術院長
池島 大策(いけしま たいさく)

新渡戸稲造の『武士道』(原書はInazo Nitobe, Bushido: The Soul of Japan.)第Ⅶ章より。誠実さは、古今東西を問わず人間関係の基本とされ、孔子も『中庸』で誠を説いています。今後も信義誠実 (bona fides)をもって人との信頼関係を構築していきましょう。

手考足思

芸術11_芸術学校長2学校長
赤坂 喜顕(あかさか よしあき)

芸術と哲学を作陶の中に統合した名工河井寛次郎は「此(この)世(よ)は自分を見にきたところ」という悟りと、「手で考え、足で思う」という行為を通して、前衛的な造形美を追求しました。これは芸術学校の前身早稲田工手学校の精神と同じです。どうぞお元気で!

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早稲田の教育を振り返ると、この数年間で学部生も大学院生も学力が大きく向上していることを教員として感じてきました。20年、30年前に比べると、今日の早稲田大学のカリキュラムは体系化され、より効果的に無駄なく学べるように変わりました。そうした効果が表れてきて、現在の学生は分析能力など、学力が格段に上がっているということを若手の先生方からも聞いています。その意味で、皆さんは自信を持って社会に出て行ってください。

私は大学3年生のころ、「就職活動をするよりは政治学を本格的に学びたい」と思うようになり、卒業直後にアメリカに留学し、オハイオ州立大学で大学院を修了しました。当時の政治学では、私が勉強しようとした「選挙における人々の投票行動」はマイナーな分野でした。しかし、主流かどうかなどということは全く考えず、ただ興味深く面白いと感じ、やり甲斐があると感じたので、その分野に打ち込みました。その結果、当初は考えていなかった研究者を目指すことになり、帰国してみたら投票行動の研究者はごく少数で、貴重な存在になりました。そして、気が付くと私も日本や世界の政治学の分野で注目される研究者になっていたのです。

皆さんも、卒業・修了後もやり甲斐を感じる、これは面白いと思ったことにとことん打ち込んでください。世の中は急速に変化していきますので、自分がやりたいことなら、現在の流行でなくても、また出世できそうな分野ではなくても、それを貫いてください。何故なら、自分が興味を持てない分野では80~90%しか力を発揮できないのですが、今はマイナーであっても自分が120%の力を発揮できる分野なら、きっと評価される時が来て、成功すると思います。

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