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イスラエル中部の街で25日、パレスチナ暫定自治区ガザ地区から発射されたロケット弾が着弾し、赤ちゃんを含む7人がけがをしたことを受けて、イスラエル軍は報復としてガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの幹部の事務所など15か所を空爆したと発表しました。

イスラエル軍は、精密ミサイルがハマスの関連施設を直撃する映像を公表し、コンクリート製のビルが崩れ、めちゃくちゃに壊れる様子がうかがえます。ガザ地区の保健当局はこれまでに住民7人がけがをしたと発表しています。

これを受けてハマス側もおよそ60発のロケット弾を発射して応戦し、ガザ地区との境界に近いイスラエル南部のスデロットでは、着弾した住宅の天井に大きな穴が開き2階部分が大きく壊れました。

ハマス側からは一時、停戦で合意したという情報が出ましたが、イスラエル軍は合意したかどうかの言及は避け、ガザ地区との境界付近に戦車部隊を集結させているため、事態が収束に向かうかは不透明な情勢です。

パレスチナ暫定自治区ガザ地区では、ロケット弾攻撃への報復としてイスラエル軍が相次いで空爆を行い、これに対してガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスがロケット弾で応酬するなど衝突が続いてます。

ハマス側からは一時、停戦で合意したという情報が出るなど、暴力の応酬は現時点でやんでいますが、イスラエルの地元メディアは26日、政府関係者の話として「停戦合意には至っておらず、攻撃はいつでも再開できる」と伝えています。

また、イスラエル軍ガザ地区との境界に戦車部隊を集結させているほか、予備役の兵士を招集するなど臨戦態勢を強化しています。

こうした中、アメリカへの訪問の予定を途中で切り上げて帰国したネタニヤフ首相は26日「この24時間でイスラエル軍ハマスの主要な拠点を破壊した。過去4年間で最も大規模なものだった」と述べて、空爆の成果を強調しました。

そのうえで「国と国民を守るためにさらに攻撃する用意がある」と述べ、さらなる空爆も辞さない構えを示していて事態の悪化が懸念されています。

パレスチナ暫定自治区ガザ地区では、イスラエル軍による空爆でめちゃくちゃに壊れた集合住宅の住民らが、がれきの上でぼう然と立ち尽くしていました。

家を失った37歳の男性は「なぜ私たちの家がねらわれなければならないのか。思い出がつまった自宅が壊されてうちひしがれている。これからどうすればいいのだろう」と途方に暮れていました。

国連の安全保障理事会は26日、パレスチナ問題を話し合う定例の会合を開き、この中で国連のムラディノフ事務総長特別代表「この2日間を見ると、われわれは戦争の間際にある」と述べ、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスイスラエルに向けて無差別にロケット弾を発射したことをきっかけに、衝突が拡大する懸念が強まっていると報告しました。

また安保理の理事国からも、ハマスによるロケット攻撃を厳しく非難する発言が続き、イスラエルの代表は「ロケットは私の自宅のすぐそばにも着弾した」と述べました。

一方、各国からはイスラエルが占領地で違法に入植地を拡大し、パレスチナの人々の建物を取り壊しているとして、イスラエル国際法を順守するよう求める発言も相次ぎました。

また、イスラエルが占領するシリア領のゴラン高原について、アメリカのトランプ大統領イスラエルの主権を認める宣言に署名したことについて、EU加盟国を含む多くの国は「一方的な国境変更は法に基づく国際秩序に反する」などとして反対を表明しました。

イスラエル人の国民性を表す言葉に「フツパ」があります。大胆さ、勇敢さ、図々しさ、厚かましさなどの気質を指し、良い意味でも悪い意味でも使われます。

ネタニヤフ首相はなぜ苦戦しているのか。きっかけはイスラエル軍のトップを経験した3人が「打倒ネタニヤフ」で団結したことでした。

そのうちの1人、ベニー・ガンツ氏が2月に中道会派「青と白」を旗揚げすると、有権者の支持は急速に広がりました。背景には、紛争と隣り合わせで男女徴兵の国イスラエルならではの事情があります。

イスラエルでは建国以来、軍は他のどのような組織よりも尊敬され、親しみを持たれてきました。その軍を率いた経験は、安全保障政策への信頼感だけでなく、戦争の痛みや命の重みをよく知り、紛争の解決に取り組んでくれるのではという政治姿勢への期待感にもつながっています。

かつてパレスチナとの和平に積極的に取り組み、ノーベル平和賞が贈られた故ラビン首相やバラク元首相も参謀総長でした。

ガンツ氏もまた、パレスチナ側との対話を打ち出し、再開に前向きな姿勢を示しています。「首相になったらパレスチナとの和平を目指し、中東を変革するチャンスを逃さない」(ガンツ氏演説)

2016年、イスラエル兵が銃撃を受けて動けなくなったパレスチナ人の頭に発砲し、殺害した事件ではそれが表面化しました。

軍は不必要な発砲だったとして、兵士を軍紀違反に問いました。これに対してネタニヤフ首相は兵士に同情的な右派の世論に同調して兵士を擁護し、軍紀を重んじる軍と対立したのです。

これだけではありません。過去にはネタニヤフ首相がイランへの直接攻撃を主張したのに対し、軍が政治交渉による解決を目指すべきだと進言し、対立が露見したこともあります。

ネタニヤフ首相は岩盤支持層である右派の世論と常に歩調を合わせてきました。パレスチナとの和平交渉に積極的な姿勢を見せたことはありません。もともと、パレスチナに対する強硬姿勢を売り物にしてのし上がってきた政治家だからです。

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