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中国政府は、駐日大使を歴代最長の9年余り務めてきた程永華氏を交代させる方針を決め、程大使は来月上旬にも帰国することがわかりました。

2010年2月に着任した程永華駐日大使は、在任期間が歴代最長の9年余りに上っていて、中国政府が交代の時期を探ってきました。

こうした中、日中関係筋によりますと、中国政府は程大使を交代させる方針を決め、日本側に伝えたということで、程大使は来月上旬にも帰国するということです。

程大使の就任以降、日中関係は就任の年に起きた沖縄県尖閣諸島沖での中国漁船の衝突事件に続き、2012年の日本政府による尖閣諸島の国有化によって関係が大きく冷え込みましたが、程大使は独自の人脈を生かして関係の修復に努めました。

その後、両国関係は改善に転じ、日中平和友好条約の締結から40年となった去年には、中国の李克強首相が日本を訪問した一方、安倍総理大臣が北京で習近平国家主席と会談するなど、首脳間の相互往来が復活しました。

中国政府としては、日中関係改善の勢いが増す中、大使を交代させる環境が整ったと判断したものとみられ、後任の調整を急ぐ方針です。

程永華大使は中国東北部吉林省の出身で64歳。吉林省長春にある外国語学校で日本語を学び、1972年の日中国交正常化のあと、中国政府が日本に派遣した留学生の1人に選ばれ、1975年から2年間、創価大学で学びました。

その後、中国外務省に入り、一貫して、対日外交や対アジア外交に携わり、アジア局の副局長などを務めました。

2003年から2006年にかけては、東京にある中国大使館で公使を務め、2010年からは大使を務めてきました。

日本での勤務は通算およそ25年にわたっていて、日本語も堪能で、知日派として知られています。

程大使は大使の在任中、みずからの日本への留学経験をもとに、若い世代の相互訪問を積極的に推し進め、将来の両国関係を担う人材の育成に力を注いできました。

程大使が留学時代を過ごした東京 八王子市の創価大学のキャンパスでは、程大使ら中国人留学生と日本人の学生が両国友好のしるしとして植えた桜の木が大切に育てられています。

歴代最長の9年余りにわたって駐日大使を務めてきた程永華氏は近く退任し、来月上旬にも帰国する予定です。

中国政府関係者によりますと、中国政府は、程大使の後任の大使に、中国外務省でアジア外交の責任者を務める孔鉉佑外務次官を起用する方針を決め、日本政府に伝えたということです。

孔鉉佑氏は中国東北部 黒竜江省出身の59歳。

大学で日本語を専攻し、中国外務省に入ってから通算でおよそ15年にわたって日本に駐在し、2011年までの6年間は東京の中国大使館で公使を務めるなど「知日派」として知られています。

その後、ベトナム大使や中国外務省のアジア局長を経て、現在は朝鮮半島問題を担当する特別代表を務めるなど、アジア外交で幅広く手腕を発揮してきました。

中国政府としては、程大使に続き「知日派」の人物を駐日大使に起用することで、日中関係改善の勢いを一層加速させたい意図があるものとみられます。

孔鉉佑氏は朝鮮半島にルーツを持つ朝鮮族です。

今の上海外国語大学で日本語を専攻したあと中国外務省に入り、大阪の総領事館と東京の大使館に通算およそ15年にわたって勤務しました。

2017年からは朝鮮半島問題を担当する特別代表も務め、北朝鮮の核・ミサイル問題への対応にあたってきました。

孔氏は現在、中国外務省でアジア外交の責任者を務める外務次官で、中国外交のキーマンの1人とされています。

通算25年にわたって中国に駐在した経験を持ち、孔鉉佑外務次官と面識がある元重慶総領事の瀬野清水氏は「『知日派』が駐日大使に起用されることから、日中関係をさらに発展させたいという中国側のメッセージが読み取れる」と指摘しました。

そして孔氏が朝鮮半島問題を担当する特別代表も務めていることに触れ「日本と北朝鮮の関係が微妙になっている中、北朝鮮のことをよく理解している人が大使になるのは日本にとってもいいことだ」と指摘したうえで「今は新しい元号が決まり、習近平国家主席の来日も調整されているタイミングだ。新たな大使を迎えることで、日中関係がさらに高みに向かうきっかけになればいい」と期待を示しました。

また孔氏の印象については「とても日本語が上手で、親しみやすい人だと思う。非常に優秀で有能な人という印象だ」と話していました。

一方、近く退任する程永華大使について瀬野氏は「日中関係が最悪の時代から関係改善に至るまで貢献された。『お疲れ様』という気持ちだ」と述べ、労をねぎらいました。

1979年から1983年まで、今の上海外国語大学の日本語学科で孔鉉佑外務次官と同級生だったという中国伝媒大学の李立軍副教授はNHKのインタビューに対し、「日本語の成績が優秀で、日本文化なども広く学んでいた。明るく、友情にあつい性格で、卒業の時には自作の詩を贈ってくれた」と話していました。

また、「孔氏はかつて『中日友好に役立ちたい』と語っていたので、今も中日関係の強化に貢献したいと考えていると思う」と話していました。

アメリカ司法省は、ことし1月、中国の通信機器大手、ファーウェイの孟晩舟副会長らを詐欺などの罪で起訴すると同時にファーウェイの関連企業もアメリカの大手携帯電話会社から企業秘密を盗み出した罪で、起訴しました。

これについて司法省のヒッキー次官補代理は、NHKのインタビューでファーウェイの上層部が企業秘密を盗むよう指示していたと指摘し、「個人の犯行ではなく企業の方針だった。企業ぐるみの組織的な犯行という理由で、企業そのものを起訴した」と説明しました。

またファーウェイを始め、中国企業や中国人がアメリカの企業秘密を盗む事件が相次いでいることについてヒッキー次官補代理は、「われわれが訴追しても中国政府はアメリカの捜査に協力しない。協力を拒むことでアメリカの企業秘密を盗むよう国民に促す環境を中国政府が作り出している」と述べ、中国政府を非難しました。

ファーウェイをめぐっては、アメリカ政府内でファーウェイ製品を使用するのを禁止した措置に抗議してファーウェイが先月、アメリカ政府を訴えました。

これについてヒッキー次官補代理はアメリカ政府には信頼する企業を選ぶ権利がある」と述べ、他国の司法当局に対してもファーウェイの危険性を訴えていると強調しました。

一方、ヒッキー次官補代理は北朝鮮について「われわれはいまも北朝鮮によるサイバー攻撃を確認している。とりわけ現在、金融機関が標的にされている」と述べ、警戒感を示しました。

そのうえで、北朝鮮ハッカー集団「ラザルス」のメンバーとして去年、男1人を起訴したことについて「われわれは彼1人の犯行ではなく北朝鮮が組織でサイバー攻撃を仕掛けていると考えている。アメリカ企業を守るために北朝鮮の活動を引き続き捜査している」と述べ、「ラザルス」の全容を解明するため、捜査を続けると強調しました。

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