リビア 東軍が首都支配目指し進軍 衝突の懸念強まる #nhk_news https://t.co/pg6u8ygbDn
— NHKニュース (@nhk_news) April 5, 2019
リビアは民主化運動「アラブの春」で、カダフィ政権が崩壊したあと、首都トリポリを含む西部の暫定政府と、東部を支配下に置く軍事組織が対立し、国が分裂した状態が続いています。
3日、東部の軍事組織の大規模な部隊が進軍を始め、トリポリの南およそ100キロにある町を支配下に置くなど首都に迫っています。
こうした中、軍事組織を率いるハフタル氏は4日、部隊への命令を録音した「トリポリ解放作戦」と題する音声を公表しました。ハフタル氏は「ときは来た」と宣言してトリポリの支配を目指す姿勢を示したうえで、市民や外国人、それに降伏した戦闘員については安全を確保するよう部隊に指示しました。
一方、西部の暫定政府の傘下にある民兵組織は厳戒態勢を取っていて、東部の軍事組織との衝突が起きるのではないかと懸念が強まっています。
リビアでは今月、国連の仲介で国家の統一に向けた「国民会議」が開かれる予定で、それを前にトリポリを訪問した国連のグテーレス事務総長は「リビアの課題は対話によってしか解決できず、軍事的な解決はない」と双方に自制を呼びかけています。
東部の軍事組織の部隊が進軍していることについて、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、UAE=アラブ首長国連邦の5か国は4日、共同声明を発表し、「このような一方的な軍事行動はリビアを混乱に逆戻りさせるだけだ」と強い懸念を表明しました。
そのうえで、「リビアでの平和的な選挙の実施に道筋をつけようとする国連の仲介を支持する。この計画をまとめるための今月14日からの国民会議に向け、リビアの当事者たちは建設的に取り組むべきだ」と訴え、リビアの双方の勢力に対して、国民会議に参加して歩み寄りをはかるよう、促しています。