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フランスの民放テレビ、TF1は4日夜、ゴーン前会長が再逮捕される前日の3日に、インターネットを通じてゴーン前会長にインタビューしたとして、その内容を放送しました。

この中でゴーン前会長は「弁護士の事務所や自宅の前に、たくさんの記者が集まってきている。再逮捕される確率が高まっていることを心配している」と述べ、近く再逮捕される可能性にみずから言及しています。

また現在の生活について、「自宅でパソコンは使えず、スマートフォンを持つ権利もない。マンションの入り口の前には、カメラが設置され、出入りしたすべての人が撮影されていて、私自身も誰に会ったのか記録しなければならない。私が被っているすべての制約は度を超したもので、自由でありながらも厳しく監視されている」と語っています。

そしてゴーン前会長は「私は無実であり、闘い続ける。私の市民としての権利を守るよう、フランス政府に求めたい」と述べ、あくまでも無実を訴えていく決意を示しました。

その一方で、「裁判がどのように進められるのか、疑念を抱いている。公平なものであれば信頼するが、そうでなかったとしたら今後何が起きるのかとても心配だ」とも述べ、今後始まる裁判への不安をあらわにしています。

mainichi.jp

要件を欠き違法 神奈川大教授(刑事訴訟法) 白取祐司氏

 逮捕による身体拘束は、逃亡や証拠隠滅のおそれがある場合に認められるもので、捜査機関が取り調べをするためのものではない。今回は再逮捕の必要性が感じられない。要件を欠く違法な逮捕ではないか。

 東京地裁は過去3回のゴーン前会長の逮捕事件に関して、保釈保証金や移動の制限など弁護人からの提案を踏まえ、逃亡や証拠隠滅のおそれが乏しいと見て保釈を認めた。前会長が会社を経由して行った行為という大枠は、過去の事件も今回の再逮捕容疑も同じだ。しかも前会長側は、任意の事情聴取に応じる意向を示していた。逃亡や証拠隠滅のおそれが高いとは言えず、今回の逮捕はやり過ぎだ。

日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(65)は、オマーンの販売代理店に日産から支出させた資金の一部を私的に流用し、合わせて5億6000万円余りの損害を与えたとして4日、特別背任の疑いで東京地検特捜部に再逮捕されました。

関係者によりますと、オマーンの代理店には「CEOリザーブ」と呼ばれる日産の予備費から販売奨励金などとして合わせて38億円余りが支出されていましたが、特捜部の調べに対し、日産の関係者が「代理店への支払いはゴーン前会長の指示で金額だけが先に決められ、支出の理由は後付けで考えた。奨励金は正規の予算からも支払っており、明らかに不自然な支出だった」などと説明していることがわかりました。

これに対し、ゴーン前会長は全面的に容疑を否認しているということで、これまでの取材に対し、前会長側は「日産の部下の要請を受けて支払ってきた正当な奨励金だ」と説明しています。

裁判所は前会長について5日から今月14日まで、10日間の勾留を認めました。

弁護団はこれを不服として準抗告する方針です。

日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(65)は、オマーンの販売代理店に日産から支出させた資金の一部を私的に流用し、合わせて5億6000万円余りの損害を与えたとして4日、特別背任の疑いで東京地検特捜部に再逮捕されました。
関係者によりますと、ゴーン前会長は全面的に容疑を否認しているということです。

東京地方裁判所は5日、特捜部の請求を受けて今月14日まで10日間の勾留を認める決定をし、弁護団は、これを不服として準抗告しましたが退けられました。

弁護を担当している弘中惇一郎弁護士は報道陣の取材に対し「保釈の条件を守っている前会長を勾留する必要はない」と述べました。

そのうえで「自宅の捜索では海外の弁護士との海外での訴訟についての打ち合わせの書類なども差し押さえられ、捜索・差し押さえの名を借りた防御権の侵害だ」と主張しました。

また弘中弁護士はゴーン前会長が逮捕を想定して、3日に動画で記録した声明について、準抗告が退けられれば、当初記者会見を予定していた今月11日前後に公開したいという考えを明らかにしました。

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