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リビアでは8年前に民主化運動「アラブの春」でカダフィ政権が崩壊したあと、首都トリポリを含む西部の暫定政府と、東部を支配下に置く軍事組織が対立し、国が分裂した状態が続いています。

こうした中、東部の軍事組織を率いるハフタル氏は3日から突然、トリポリ解放作戦」と題した軍事行動に踏み切り、大規模な部隊を西に進めました。

そして5日には、トリポリ周辺の複数の地区を制圧したということです。

リビアでは今月、国連の仲介で国家の統一に向けた国民会議が開かれる予定で、その準備もかねて訪問していた国連のグテーレス事務総長は5日に急きょ、ハフタル氏と会談し、軍事行動をやめるよう求めました。

しかし説得は不調に終わり、グテーレス事務総長は「重苦しい気持ちでリビアを去る。何が起きようとも国連も私もリビアの人々を支え続ける」と述べました。

トリポリには西部の暫定政府の傘下にある民兵組織も集結し始めていて、今後、ハフタル氏の部隊と衝突する懸念が強まっています。

フランスで開かれているG7外相会合は5日、緊迫する北アフリカリビア情勢について声明を発表し、リビア東部の軍事組織が西部の暫定政府の首都、トリポリ周辺で攻勢を強めていることに強い懸念を表明しました。

そのうえで「すべての当事者にトリポリに向けた軍事行動を直ちにやめるよう求める。軍事行動は、国連主導の政治プロセスの将来を阻み、市民を危険にさらしリビアの国民の苦しみを長期化させる」としています。

そして、リビアのすべての勢力に対して国連主導のプロセスを支持するよう呼びかけるとともに、国際社会に対しリビアの安定に向けて結束と団結を示すよう求めています。

リビアで衝突の懸念が高まっていることを受けて国連の安全保障理事会では5日、イギリスの要請で緊急の非公開会合が行われました。

会合のあと、議長を務めるドイツのホイスゲン国連大使は、安保理の総意だとして「軍事的緊張が高まっていることに深刻な懸念を表明する。東部の軍事組織に対して軍事行動の即時停止を求める」と述べました。

そのうえで、グテーレス事務総長が当事者間の仲介役として推進する対話を全面的に支持するとし、今月14日からリビア国民会議が予定どおり開催されることが極めて重要だと強調しました。

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