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大規模な火災が起きたフランスの世界遺産ノートルダム大聖堂について、ユネスコの諮問機関「イコモス」の会長がNHKの取材に応じ、5年以内に大聖堂を再建するとしている政府の方針について「違和感がある」と述べ、被害を専門的に調査したうえで再建期間を決めるべきだという考えを示しました。

パリ中心部にある世界遺産ノートルダム大聖堂は今月15日の火災で、高さ90メートル余りのせん塔が焼け落ち、屋根の3分の2が崩れる甚大な被害を受けました。

これについて、世界遺産登録に向けた調査や勧告などを行うユネスコの諮問機関「イコモス」で、日本人として初めて会長を務める河野俊行氏が、26日、パリ近郊で、NHKのインタビューに応じました。

この中で、河野会長は、国際的なコンペでアイデアを募り、せん塔の再建を進めるフランス政府の考えについて「大聖堂はゴシック建築の代表例としての価値が評価され世界遺産になっている。新しいものが付け加わることで価値が損なわれないか心配だ」と述べました。

また、5年以内に大聖堂を再建するとしている政府の方針について「現地調査を行い、再建に向けて専門的な知見を集めるべきだ。5年ありきというのは違和感がある」と述べ、被害の全体像を専門的に調査したうえで、再建期間を決めるべきだという考えを示しました。

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