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羽生善治九段(48)は23日、東京の将棋会館で、八大タイトルの1つ、王位戦の挑戦者を決めるリーグ戦に臨み、谷川浩司九段(57)と対局しました。

谷川九段の先手で午前10時に始まった対局は、終盤、互いに攻め合う展開となり、午後7時13分、94手までで谷川九段が投了して、羽生九段が勝ちました。

羽生九段はこれで、未公開の対局を含めて通算1433勝となり、大山康晴十五世名人が持つ勝ち数の歴代最多記録に並びました。

羽生九段は昭和60年、15歳2か月でプロ入りし、平成8年に当時の七大タイトルすべてを独占する史上初の「七冠」を達成するなど、トップ棋士としての活躍を続け、去年2月には将棋界で初めて国民栄誉賞を受賞しています。

7割を超える勝率で勝ちを重ねた結果、プロ入りから33年5か月後の48歳7か月で1433勝に達し、生涯現役を貫いて27年前に69歳で亡くなった大山十五世名人の偉業に早くも追いつきました。

羽生九段は「ことしに入ってから歴代最多勝利を目標にやっていこうと思っていました。大山先生は偉大な先生なので、ちょっとでも近づけるように頑張っていきたい」と話していました。

羽生善治九段は23日に勝ったことで通算の勝ち数が大山康晴十五世名人に並びましたが、達成までの期間は羽生九段のほうが20年近く短く、驚異的なペースで勝ちを重ねてきたことがうかがえます。

日本将棋連盟によりますと、羽生九段のきょうまでの対局数は「2025」で、勝率は7割8厘となっています。
プロ入りから33年5か月、48歳7か月で1433勝に達しました。

一方、大山十五世名人は、昭和15年にプロ入りし、52年にわたるプロ生活を通して勝ち数を「1433」まで積み上げてきました。
対局数は「2215」、勝率は6割4分8厘で、亡くなるおよそ1か月前の平成4年6月、69歳3か月で最後の勝利を挙げています。

通算の勝ち数が3番目に多いのは、おととし引退した加藤一二三九段の1324勝。
4位はこの日、羽生九段と対局した谷川浩司九段の1317勝。
5位は平成21年に引退した中原誠十六世名人の1308勝となっています。
羽生善治九段は終局後の感想戦のあと再び取材に応じ、23日の対局について「途中ではっきり苦しくなってしまったので、記録そのものは難しいと思って指していました」と振り返りました。

そのうえで歴代最多勝利と並んだことについて、「デビューした時は1000勝も途方もない数字だと思っていたので、記録のことは考えたこともなかった。ことしになってからは数字的に少しずつ近づいてきていたので、1つの目標としてやっていけたらと考えていた。これから先も重要な対局が続いていくので、これはこれでうれしいことではあるけれど、大きな励みにして、また次に向かっていけたらいいと思っています」と話しました。

さらに、「新しい元号になって気持ちを新たに臨んでいくというところもあるし、令和の時代は自分がどこまで頑張れるかだと思っている」と今の思いを述べたうえで、新記録がかかった次の対局に向けて「もう来週なので、コンディションを整えて、気負わずに自然体で臨んでいけたらと思う」と語っていました。

羽生善治九段は昭和45年に埼玉県で生まれ、昭和60年、中学3年生のとき、加藤一二三九段、谷川浩司九段に次ぐ史上3人目の中学生棋士として15歳2か月でプロ入りを果たしました。

それから僅か4年後の平成元年には、初めて挑んだタイトル戦の竜王戦を制して、当時の最年少記録となる19歳2か月で自身初のタイトルを獲得し、早くもトップ棋士の仲間入りを果たします。

その後も徐々にタイトルの数を増やし、平成8年、25歳のときに、当時の七大タイトルすべてを独占する史上初の「七冠」を成し遂げました。これまでのタイトル獲得数は歴代1位の「99」で、おととし12月には、現在7つある将棋の永世称号の資格をすべて獲得して、前人未到の「永世七冠」を達成しました。

一方で、最近は若手棋士の台頭を受けて、去年12月にはただ1つ保持していた「竜王」のタイトルを失い、現在は無冠となっています。

羽生善治九段は、次は今月30日に竜王戦の決勝トーナメントへの出場をかけて、木村一基九段と対局する予定です。羽生九段はこの対局に勝つと1434勝となって、勝ち数の歴代最多記録を更新することになります。

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