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アメリカのトランプ大統領は、国境を接するメキシコ側の不法移民の取り締りが不十分だとして、対抗措置として今月10日からすべての輸入品に5%の関税を上乗せし、段階的に25%にする方針を示しています。

トランプ大統領は4日、訪問先のイギリスで「国境より重要なものはない」と述べたうえで、「何ができるか見てみるが、関税はおそらく発動することになる。そのうえで話し合うことになるだろう」と改めて強調しました。

アメリカのポンペイ国務長官とメキシコのエブラル外相は5日、ワシントンで対応を協議する予定ですが、トランプ大統領の発言はこれを前にメキシコ側への圧力を強めたものです。

トランプ大統領には、来年の大統領選挙に向けて、不法移民対策に取り組む姿勢をアピールするねらいがあるとみられます。

一方、今回の関税上乗せの方針には、アメリカの企業や与党・共和党からも経済的な影響を懸念する声があがっています。

トランプ大統領は、メキシコの不法移民の取り締りが不十分だとして対抗措置として、今月10日からすべての輸入品に5%の関税を上乗せし、段階的に25%にする方針を示していますが、与党・共和党内からも、アメリカ経済への悪影響などについて懸念する声が相次いでいます。

与党・共和党の上院トップマコネル院内総務は4日、記者団に対し「共和党内で大統領の計画への賛同は少ないことは事実だ。われわれは、関税がかけられる事態が避けられることを望んでいる」と述べ、党内の多くの議員が関税の上乗せに賛同しないという見方を示しました。

また、共和党内の一部の議員の間では、メキシコへの関税の上乗せを阻止する法案の提出も検討されています。

これについてトランプ大統領は4日、訪問先のイギリスで「ばかげた考えだ。そうはならないだろう」と述べるなど、共和党からの支持に自信を見せています。

仮に関税の上乗せを阻止する法案が提出され、与党側の議員も含めて3分の2以上が賛成すれば、大統領が拒否権を出しても阻止されることになりかねず、トランプ大統領として窮地に陥る可能性もあるため、今後の動向が注目されます。

アメリカ議会下院の司法委員会で、競争政策などを担当する小委員会は3日、巨大IT企業が、日本の独占禁止法にあたる反トラスト法に違反する行為をしていたかどうかを確認するため、調査に乗り出すと発表しました。

企業の代表に公聴会への出席や情報の提供を求めるなどして、競争を妨げる行為がなかったか、さらに、今の反トラスト法が十分に機能しているかどうかなどについて調査するということです。

小委員会のシシリン委員長は「寡占企業の台頭が重要な課題となっており、中でもデジタル市場での市場支配力は、新たな危険をもたらしている」とコメントしています。

一方、アメリカのメディアは、グーグルとアップルについては司法省が、フェイスブックとアマゾンについては、消費者保護を担当するFTC=連邦取引委員会が調査に乗り出す準備を進めていると報じています。

グーグルやアマゾンなどの頭文字から「GAFA」とも呼ばれているアメリカの巨大IT企業は、これまでは技術革新の担い手とされてきましたが、フェイスブックの個人データの大量流出をきっかけに、膨大なデータの取り扱いなどをめぐりヨーロッパや日本だけでなく、アメリカでも各社に対する風当たりが強まっています。

各社は、公式にはコメントしていませんが、アップルのティム・クックCEOは、アメリカの放送局のインタビューに対して「大規模な企業には調査は必要だと思うが、アップルが市場を独占しているという結論にはならないだろう」と述べたということです。

アメリカでは、監視カメラの映像などから特定の人を捜し出す顔認証技術の利用をめぐって、市民のプライバシーの侵害や人種によって精度が異なるおそれが高いといった懸念が人権団体から指摘されています。

これを受けて、カリフォルニア州サンフランシスコでは先月、警察などの当局が顔認証技術の利用を禁じる条例案が可決されました。

こうした中、アメリカ議会下院で4日、顔認証技術の利用をめぐる公聴会が開かれ、出席したFBI連邦捜査局の幹部は「顔認証技術は、捜査能力を高め、人々の安全を守る手段だ」と述べ、必要性を強調しました。

さらに、FBIとして顔認証技術の精度の向上に努めていることや、市民のプライバシーを保護する規則に基づいて運用していることなどを説明し、理解を求めました。

一方、同じ公聴会に出席した政府監査院の担当者は、FBIが運転免許証やパスポートなど6億4千万を超える写真にアクセスできることを明らかにしたうえで、プライバシーの保護を高めるために利用基準を一段と明確化する必要性を提言しました。