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行方が分からなくなっているのは、アジア系オーストラリア人のアレック・シグリーさん(29)です。

日本人女性と結婚しているシグリーさんはピョンヤンのキム・イルソン(金日成)総合大学で北朝鮮文学を学んでいて、現地で撮影した写真をツイッターで公開するなどしていましたが、先月25日から連絡が取れなくなり、当局に拘束されたおそれがあるとも報じられています。

こうした中、現地に大使館がありオーストラリア政府に代わって領事業務を行うスウェーデン政府の特使が1日からピョンヤンを訪れ、北朝鮮の国営メディアによりますと、2日リ・ヨンホ外相と会談したのに続いて、3日は朝鮮労働党で国際関係を統括するリ・スヨン副委員長と会談しました。

特使が訪朝した目的や、会談の詳しい内容は明らかになっていませんが、行方が分からなくなっているシグリーさんについて、安否の確認や情報の提供などを求めたものとみられます。

無事が確認されたのは、アジア系オーストラリア人のアレック・シグリーさん(29)です。

シグリーさんは日本人女性と結婚していて、北朝鮮ピョンヤンにあるキム・イルソン(金日成)総合大学で北朝鮮文学を学びながら、ツイッターで現地の様子を撮影した写真を公開していましたが、先月25日から行方が分からなくなっていました。

こうした中、オーストラリア政府に代わって領事業務を行っているスウェーデン政府の特使が1日からピョンヤンを訪れていましたが、シグリーさんは4日昼すぎ、この特使とともに、空路でピョンヤンから北京の空港に到着しました。

記者団の質問に対して、シグリーさんは本人であることを認めたうえで「私は大丈夫です」と笑顔も見せながら答えましたが、「ピョンヤンで何があったのか」という問いかけには答えませんでした。

オーストラリアのモリソン首相は4日、議会で、シグリーさんは身柄を拘束されていたが、4日、解放されたと明らかにしました。

そのうえで「男性の解放のために支援してくれたスウェーデン政府に深く感謝する。男性が無事であることが分かり、すべての人が喜んでいるだろう」と述べました。

ただ、シグリーさんがなぜ拘束されていたかは、今のところ分かっていません。

政府は半導体有機ELパネルの製造などで使われるフッ化ポリイミド、レジスト、高純度のフッ化水素の3品目について、韓国への輸出規制を4日から強化します。

これまでは、韓国に対する優遇措置で手続きが簡素化されていましたが、4日からは、輸出する業者が対象となる品目を使用する目的や方法を記した書類や、兵器などに使わないといった内容の誓約書を、政府に提出する必要があります。

申請から許可が出るまで90日程度かかる見通しで、3つの原材料を日本に依存している韓国の大手メーカーの生産に影響が出ることも予想され、韓国側は撤回を求めています。

日本の政府関係者によりますと、韓国の企業が軍事転用も可能な原材料であるにもかかわらず、急いで納入するよう迫ることが常態化していたという不適切な事例が複数見つかったということです。

こうしたことから、政府は安全保障上、輸出管理を厳しくする必要があると判断したとしており、予定どおり4日から実施します。

日本政府は「信頼関係が著しく損なわれた」として、半導体有機ELパネルの製造などで使われる、フッ化ポリイミド、レジスト、高純度のフッ化水素の3品目について、4日から韓国への輸出規制を強化しました。

これについて、韓国のホン・ナムギ副首相兼企画財政相は4日朝出演したラジオ番組で、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる韓国の裁判で日本企業に賠償を命じた判決に対する「明白な経済的報復措置だ」として、改めて批判しました。

また、韓国政府は、すでにWTO世界貿易機関への提訴も辞さない考えを示していますが、ホン副首相は「WTOの判断が出るには長い時間がかかるので、唯一の代案にはならない」と述べました。

そのうえで「日本政府が報復措置を撤回しなければ、さまざまな対応、相応の措置を取る」と述べて、WTOへの提訴のほかにも、韓国による輸出規制など、必要な措置を検討していることを明らかにしました。

日本政府が輸出規制を強化する措置を撤回しない方針を示す中、韓国側も対抗措置に言及して反発を強めており、日韓関係は一層難しい状況になっています。

アメリ国務省は、外国で働く北朝鮮労働者の年内送還を求める国連の制裁決議を着実に実施するよう求める書簡を、先月27日付けで国連代表部を通じて、すべての国連加盟国に送りました。

これについて、北朝鮮の国連代表部は3日、声明を発表しトランプ大統領米朝首脳会談を提案したときに書簡が出されたことは、見逃せない」と指摘し、3回目の米朝首脳会談トランプ大統領ツイッターで呼びかけた前後に、こうした書簡を送ったアメリ国務省を批判しました。

そのうえで声明は「すべての国連加盟国は朝鮮半島の平和的な雰囲気を傷つけるアメリカのたくらみに目を光らせるべきだ」と国際社会に呼びかけました。

北朝鮮政府は、ポンペイ国務長官が2回目の米朝首脳会談が物別れに終わった元凶だとして批判を繰り返してきた経緯があり、ポンペイオ長官が率いる国務省が、米朝のトップどうしの間で生まれた融和ムードを損なわないようけん制するねらいがあるとみられます。

先週、G20大阪サミットに合わせて行われた日中首脳会談で、中国の習近平国家主席安倍総理大臣に対し、北朝鮮のキム委員長と先月20日に会談した際に、日朝首脳会談を目指す安倍総理大臣の方針や、中国政府として日朝関係の改善を支持する考えを伝えたことを明らかにしました。

日中関係筋によりますと、この際、習主席は、前提条件を付けずにキム委員長との対話を目指すという安倍総理大臣の発言について、キム委員長が「留意している」などと述べ、日本側の真意を見極めたいという認識を示していたと説明したということです。

そのうえで習主席は、中国は国連安全保障理事会常任理事国として、北朝鮮に対する安保理決議を一貫して履行しているが、問題の解決には圧力をかけるだけでなく、希望を示し信頼関係を構築することも必要だという考えを示したということです。

キム委員長は、アメリカのトランプ大統領によるツイッターの呼びかけに応じて、南北の軍事境界線にあるパンムンジョム(板門店)で面会しており、今後の日本への対応にも変化が出るのか注目されます。

日本政府は「信頼関係が著しく損なわれた」として、半導体有機ELパネルの製造などで使われる、▽フッ化ポリイミド、▽レジスト、▽高純度のフッ化水素、の3品目について4日から韓国への輸出規制を強化しました。

韓国の産業通商資源省は、国内経済への影響や今後の対応などを話し合うため、4日、ソウルで関係機関を集めて緊急の会議を開きました。

冒頭、ユ・ミョンヒ(兪明希)通商交渉本部長は「日本が不明確な理由で、一方的に韓国に対してだけ輸出規制を強化したことはWTOの規定に合致しない。日本はみずからが主導したG20サミットの合意に反する矛盾した行動をとってはならない」と強く非難しました。

会議では、日本政府に対し今回の措置の撤回や2国間協議に応じるよう求める一方、韓国政府として、半導体の原材料の輸入先を多角化するなどの対策を近く発表することを確認しました。

また韓国大統領府は、定例のNSC=国家安全保障会議WTOのルールと国際法に反する報復的性格の措置だ」として、WTOへの提訴や主要国に対する説明など、外交上の対応策を積極的に講じていく方針を示しました。

日本が輸出規制を強化した半導体の原材料などになる3品目のうち、2品目で韓国は90%以上を日本に依存しています。

韓国貿易協会によりますと、テレビやスマートフォン向けの有機ELパネルなどに使われる「フッ化ポリイミド」のことし1月から5月までの日本からの輸入額は1214万ドル余り(13億円余り)で、全体の93.7%を占めています。

半導体の基板に塗る感光液として使われる「レジスト」は、2010年以降、韓国の輸入額の90%以上を日本が継続して占めています。

ことし1月から5月までの日本からの輸入額は、およそ1億350万ドル(110億円)で、全体の91.9%となっています。

一方、半導体の基板を洗浄するのに使われる「高純度のフッ化水素」は、2010年に輸入額のうち日本が72.2%を占めたあと、長期的に見ますと日本の割合が落ち込む傾向にあります。

ことし1月から5月には、韓国の輸入額全体のうち43.9%にあたる2843万ドル余り(30億円余り)が日本となっています。

韓国のムン・ジェイン文在寅)大統領は4日、ソウルにある大統領府でソフトバンクグループの創業者、孫正義社長と会談し、AI=人工知能や韓国のベンチャー企業への投資などについて意見を交わしました。

日本による、半導体の材料などになる3品目の韓国向けの輸出規制が強化される中、会合でのムン大統領の発言が注目されましたが、韓国大統領府の発表によりますと、この件について具体的な言及はありませんでした。

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