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北朝鮮の大学に留学していたオーストラリア人のアレック・シグリーさん(29)は、先月、当局に拘束されましたが、4日解放され、中国の北京を経由して日本人の妻に会うため羽田空港に到着しました。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は6日夜、シグリーさんを拘束した理由を初めて明らかにし「留学生の身分を利用してピョンヤン市内の隅々まで歩き回り、収集した資料や写真を何度もわが国に背く報道機関に渡すというスパイ行為を行った」と非難しました。

そのうえで、シグリーさんについて「こうした行為を素直に認め、わが国の主権を侵害したことを謝罪した。このため人道主義的な面から許すことにし、わが国から追放した」と伝えました。

シグリーさんはピョンヤンのキム・イルソン(金日成)総合大学で北朝鮮文学を学んでいましたが、資金不足の影響で長年、未完成のままになっているホテルの写真など現地の様子をツイッターに投稿していて、こうした行為が当局の不信感を招いたものとみられます。

北朝鮮は3回目の米朝首脳会談を受けて再びアメリカとの対話に乗り出していて、拘束を長引かせれば非難を受けかねないとして早期に解放した可能性もあります。


北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、6日夜、日本に関する論評を伝えました。

この中で、先月行われたG20大阪サミットにあわせて日本が北朝鮮に対する制裁決議の完全な履行を呼びかけたものの、その直後に電撃的に米朝首脳会談が行われ、日本の呼びかけは空回りに終わったと指摘しました。

そのうえで、朝鮮半島情勢が進展するほど日本の孤立はさらに深まっており、これはわが国に対する敵視政策を続けている日本がもたらした相応の結果だ。わが国を中心に活発に繰り広げられている首脳外交に入り込めていない」と批判しました。

安倍総理大臣は前提条件をつけずキム・ジョンウン金正恩)委員長との対話を目指すとしていますが、北朝鮮「わが国への敵視政策は変わっておらず、ずうずうしい」などとして、植民地支配の謝罪や賠償などを求めて日本に対するけん制を続けています。

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日本が国際仲裁の仲裁地として選択されることがメジャー化する