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イギリスの議会上院では6日、議会下院で可決された、EUからの離脱期限を来月末から3か月先の来年1月末に延期するよう求める法案の審議が行われました。

審議では複数の修正案が示されましたがいずれも否決され、法案は原案のまま承認されました。このあと女王の承認を経て成立することになり、法案は法的な拘束力を持つことになります。

超党派の議員が出したこの法案は、ジョンソン首相が離脱の条件についてEUとの間で何らかの合意ができない場合や議会下院が合意なき離脱を承認しない場合は、来月19日までにEUに対し離脱期限の延期を求めなければならないとしていて「合意なき離脱」を防ぐねらいがあります。

これに対し、あくまで期限どおりの離脱を目指すジョンソン首相は離脱延期を阻止しようと総選挙の実施を求める動議を週明けの9日に再び下院に提出する方針です。

総選挙の実施には下院の3分の2以上の賛成が必要ですが、最大野党・労働党など野党側は6日、動議に反対することで一致し、可決する見通しは立っていません。

EUとの合意がなくても来月末には離脱するとしているジョンソン首相は一層厳しい状況に立たされています。

イギリスのジョンソン首相は6日、訪問先のスコットランドで、合意の有無にかかわらず来月末までにEU=ヨーロッパ連合から離脱するという公約を果たせなかった場合、辞任するかどうか記者から問われたのに対し、「そんな仮説は考えたくもない」と否定しました。

また、離脱の延期を求める法案に賛成した与党・保守党の議員21人を除名したことについて、「長年、ともに働いてきたので非常に残念だ。ただわれわれは離脱を成し遂げなくてはいけない」と述べ、やむを得ない措置だったという認識を示しました。

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