https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

日本の原油輸入のおよそ4割を占めるサウジアラビアで14日、石油関連施設が攻撃を受け、1日の原油生産量のおよそ半分の生産が停止しました。

これを受けて、経済産業省は省内に石油対策本部を設置し、17日、初会合を開きました。

会合では、菅原経済産業大臣が、日本の石油供給に及ぼす影響や石油市場の動向を的確に把握するとともに、IEA=国際エネルギー機関や関係国と連携し、必要があれば石油の備蓄を協調して放出し供給量を確保するよう、指示しました。

資源エネルギー庁によりますと石油備蓄の放出は、原則としてIEAに加盟するアメリカやヨーロッパなどの29か国と協調して行うことになっています。

日本はこれまで5回、備蓄を放出し、2011年の東日本大震災の際は、単独で放出しましたが、1991年の湾岸戦争の際など3回は、IEA加盟国との協調放出でした。

日本はことし7月末の時点で、国内消費量の236日分に相当する石油を備蓄しています。資源エネルギー庁「日本に輸送中のタンカーの分も含めると十分な量を確保している」と話しています。

サウジアラビアの石油関連施設が攻撃を受け、1日の原油生産量のおよそ半分の生産が停止したことについて、政府内では、原油価格の急騰による経済への影響や、中東情勢の緊張が一層高まることに懸念が出ています。

官房長官は、日本への石油の供給について、今のところ、備蓄によって十分供給されているとした国際機関の発表を紹介したうえで、「関係国や国際機関と連携し、国民生活に悪影響が出ないようにしっかり対応していきたい」と述べました。

一方、アメリカが、今回の攻撃はイランの犯行だという見方を示していることについて、政府は、現時点では断定できないとして、関係国と連携して情報収集と分析にあたるとしています。

そして、ことし6月に安倍総理大臣がイランを訪問したことも踏まえ、アメリカとイランの双方に緊張緩和を働きかける対話路線を維持する方針で、安倍総理大臣は、来週、ニューヨークで開かれる国連総会に出席するのに合わせてアメリカのトランプ大統領とイランのロウハニ大統領との会談をそれぞれ調整しています。

ただ、イランの関与の有無やアメリカによる対抗措置の可能性など、今後の情勢が不透明さを増していることから、両国を含めた関係国の動向を慎重に見守ることにしています。

サウジアラビアでは東部のアブカイクにある主要な石油関連施設などが攻撃を受け、原油の生産能力が半減していました。

サウジアラビアのアブドルアジズエネルギー相と国営石油会社「サウジアラムコ」の幹部が17日、西部の都市ジッダで攻撃の後、初めて会見を開きました。

アブドルアジズエネルギー相は、「供給は通常に戻った」と述べ、施設の復旧作業などを進めた結果、サウジアラビア原油の供給量が攻撃前の水準に戻ったことを明らかにしました。

このうち、アブカイクの施設は、復旧作業の結果、原油の処理量が4割程度回復し、クライス油田については、生産を再開したということです。

そのうえで、施設の復旧を今月中に終え、生産能力もほぼ回復するという見通しを示しました。

原油の輸出については、備蓄してきた原油などを活用した結果、影響は出なかったとしています。

またアブドルアジズエネルギー相は今回の攻撃について「サウジアラビアだけでなく世界経済やエネルギー供給によくない影響を与えるものだ」と非難しましたが、特定の国や組織の関与については言及しませんでした。

ペンス副大統領は17日、首都ワシントンのシンクタンクで講演を行い、サウジアラビア東部の主要な石油関連施設が攻撃を受けたことについて「われわれには地域での自国の権益と同盟国を守る対抗措置の準備ができている。見誤るな。大統領が述べたようにイランが背後にいるようだ。情報機関が今、まさに懸命に証拠を検証している」と述べイランの関与の可能性をあげて強く警告しました。

さらにペンス副大統領は「イランに対する最大限の圧力は効果をあげている。もしイランがトランプ大統領に圧力をかけるために今回の攻撃を行ったのだとしたら失敗するだろう」と述べました。

そして「大統領は必要に応じて戦略備蓄の石油を放出することを承認した。今回の世界のエネルギー供給に対する攻撃は失敗に終わるだろう」と述べ、原油の供給には大きな影響はないと強調しました。

今回の攻撃をめぐり、トランプ大統領は16日、軍事行動は避けたいとして対抗措置について慎重に判断する考えを示しています。

17日にはポンペイ国務長官サウジアラビアに派遣し今回の攻撃について協議する方針で、今後のアメリカの対応が焦点となっています。

サウジアラビアの石油関連施設への攻撃についてアメリカのCNNテレビは17日、アメリカとサウジアラビアの当局が、調査の結果、攻撃はイラクとの国境に近いイランの基地から行われた可能性が「極めて高い」と判断したと伝えました。

攻撃には無人機のほか、巡航ミサイルが使われ、サウジアラビアのレーダーシステムを避けるため、イラク南部とクウェートの上空を通過した可能性があるとしています。

トランプ大統領は、16日、今回の攻撃についてイランの関与を示唆しましたが、対抗措置については誰が攻撃を仕掛けたのか断定してから決める考えを明らかにしています。

サウジアラビアの石油関連施設への攻撃についてフランスのルドリアン外相は、訪問先のエジプトで行われた記者会見で、「フランス政府としては、攻撃がどこから行われたのか、特定する根拠を持ち合わせていない」と述べ、今の時点で、攻撃がどこから行われたか、判断する証拠は示されていないという認識を示しました。

そのうえで、「フランス政府として強く訴えるのは、この地域の緊張を緩和するための戦略が必要だということだ」と述べ、関係国に自制を促しました。

フランスは対立するアメリカとイランに緊張の緩和に努めるよう働きかけてきただけに今回の攻撃をきっかけに両国の対立が先鋭化することに懸念を強めています。

中東地域を管轄するアメリカ中央軍は17日、声明を発表し、ホルムズ海峡を通過する船舶の安全を確保するため、アメリカが結成を目指す有志連合をめぐって、16日に各国の代表を招いた会合を開催したことを明らかにしました。

会合は、ペルシャ湾の艦艇の中で開催され、これまでに有志連合に参加を表明しているイギリスとバーレーン、オーストラリアの3か国を含む28か国の代表が出席し、中東の海域の航行の自由を守るための多国間の取り組みについて議論したということです。

また声明は、有志連合に参加する部隊の司令部アメリカ海軍第5艦隊の司令部のあるバーレーンに置くことを明らかにしました。

アメリカ軍は、会合に参加した国の内訳を明らかにしておらず、日本が参加したかどうかは分かっていません。

アメリカ政府は、イランとの緊張が高まる中、有志連合の結成を通じてイランへの圧力を強めたい考えですが、イランとの関係を考慮するなど慎重な姿勢を示す国も多く、エスパー国防長官は、有志連合の結成には時間がかかるとの認識も示しています。

サウジアラビア国防省は18日、国営通信を通じてホルムズ海峡を通過する船舶の安全を確保するため、アメリカが結成を目指す有志連合への参加を表明しました。

国防省「世界経済へのエネルギー供給を確保し、国際的な安全保障の維持に貢献するためだ」と説明していて、サウジアラビアの主要な石油施設などが繰り返し、攻撃されている事態を受けて参加の表明に踏み切ったものとみられます。

近くサウジアラビアを訪問するアメリカのポンペイ国務長官に、こうした方針を伝えるものとみられます。

アメリカが結成を目指す有志連合をめぐっては、イランとの関係を考慮するなど慎重な姿勢を示す国も多く、これまでに参加を表明したのはイギリスとバーレーン、オーストラリアの3か国にとどまっていて、サウジアラビアが4か国目になります。

サウジアラビア東部の石油関連施設への攻撃について、イエメンの反政府勢力「フーシ派」は、10機のドローンで攻撃したと主張していますが、アメリカはイランの関与を示唆しています。

これについて、アメリカ政府高官は17日、NHKなど一部メディアの取材に応じ、「主要施設は少なくとも17回、別の施設も精密誘導兵器で少なくとも2回の攻撃を受けた」と明らかにしました。そのうえで、この高官はそうした攻撃を行えるドローンや巡航ミサイルをフーシ派は保有していないとして「フーシ派の主張は成り立たず、攻撃は不可能だ」と述べました。

アメリカはイランが関与したという見方を強めているとみられ、17日にはペンス副大統領が「攻撃の背後にはイランがいるようだ。情報機関がいま、まさに懸命に証拠を検証している」と述べました。

ポンペイ国務長官はイランへの対抗措置を調整するためとして、サウジアラビアに向かっていて、ムハンマド皇太子などとの協議を踏まえ対応を打ち出すとみられ、中東情勢が一層緊張するおそれも出ています。

サウジアラビアの石油関連施設への攻撃をめぐり、アメリカがイランの関与を示唆していることについて、イランのロウハニ大統領は18日の閣議で、アメリカの主張は、根拠もなく何の意味もないものだ」と述べ、改めて関与を否定しました。

そのうえで、アメリカはこうした主張とともに、イランに最大限の圧力をかけたいのだろう」と述べ、イランへの非難を強めるアメリカを批判しました。

一方でロウハニ大統領は「イランはこの地域での紛争をこれまでも望んでいなかったし、今後も決して望まない」と述べ、さらなる情勢の悪化は避けたい考えを強調しました。

イスラエルの総選挙は17日に投票が行われ、開票が進められています。

地元メディアが伝えた出口調査の結果によりますと、ネタニヤフ首相が党首を務める右派政党リクードと、軍の元参謀総長ガンツ代表が率いる中道会派「青と白」が、第1党の座をめぐり接戦となっています。一方、いずれも過半数には届かず、長期政権を維持してきたネタニヤフ首相の続投は、今後の連立交渉しだいとなりそうです。

これを受けてネタニヤフ首相は演説し、パレスチナとの和平問題に触れ、アメリカのトランプ大統領が近く和平案を発表することになる。これにどう向き合うかが国の将来を決める」と述べてトランプ大統領との緊密な関係を改めて強調し、続投への意欲を示しました。

一方、「青と白」のガンツ代表も演説で、イスラエル社会を立て直すための旅が始まった。われわれは幅広く団結した政府をつくることに努める」と述べて、政権の奪取に向けて連立交渉を進めていく考えを示しました。

選挙結果が確定したあと、イスラエルの大統領が各政党の意向を聞いたうえで、連立政権を組むことができると判断した政党の代表に組閣を要請することになり、政権が交代すれば中東全体の情勢やパレスチナ問題に影響するだけに注目されます。

ネタニヤフ首相は、テルアビブで開いた集会で「私たちに対し、批判的な報道を受ける中で厳しい選挙となったが、まずは公式な開票結果を待ちたい」と述べました。

そのうえでイスラエルは外交・安全保障上のさまざまな課題に直面している。引き続き、イスラエルのために力を尽くしていきたい。数日以内に新政権発足に向けた連立交渉を始めたい」と述べて首相としての続投に意欲を示しました。

またパレスチナとの和平問題に触れ、アメリカのトランプ大統領が近く和平案を発表することになる。これにどう向き合うかがイスラエルの将来を決定する」と述べ、みずからのトランプ大統領との緊密な関係を改めて強調しました。

さらにネタニヤフ首相は新たな政権にアラブ系の政党が入ってはならないという考えを示しました。

中道会派「青と白」を率いるガンツ氏は、18日未明、テルアビブの陣営の会場で支持者を前に演説しました。

この中でガンツ氏は、「正式な選挙結果を待たなければならないが、われわれは使命を達成したようだ。ネタニヤフ首相は使命を果たせず、『青と白』の理念が支持を得た」と述べ勝利への自信を示しました。

そのうえで「分断ではなく団結を。腐敗ではなく清廉さを。そして民主主義の回復を訴えてきたが、今夜、イスラエル社会を立て直すための旅が始まった。われわれは幅広く団結した政府をつくることに努める」と述べて、連立交渉をにらんで幅広い勢力に協力を呼びかけていくことを示唆しました。

今回の選挙では世俗的な極右政党我が家イスラエルが勢力を伸ばし、今後の連立交渉のなかでカギを握る存在になると見られています。

投票が締め切られたあと、リーベルマン党首は演説で、「われわれには1つしか選択肢はない。『我が家イスラエル』と『リクード』、そして『青と白』からなるリベラルで愛国的な幅広い政府だ」と述べ、新たな政権は大連立が望ましいという考えを示しました。

そのうえで、「財政や安全保障の観点からも私たちは実に危機的な状況にいる。だからこそ、この国には幅広い政府が必要だ」と重ねて訴えました。

ネタニヤフ首相が党首を務める「リクード」の陣営の会場に集まった支持者の間からは、「ネタニヤフ首相ほど、強い指導者はおらず、必ず勝利し、続投できると信じている。開票結果を待ちたい」と話す人がいる一方で、「ネタニヤフ首相は演説しながら時折、涙を流していた。選挙は負けてしまうのかもしれない」と不安そうに話す人もいました。

中道会派「青と白」の陣営に集まった支持者の男性の1人は「次の政府をつくるための非常によいチャンスを得られたと思う。腐敗したネタニヤフ首相は退くときがきた」と述べ、政権交代への期待を示しました。

また、別の支持者の男性は「今回こそはわれわれの勝利を望んでいる。ネタニヤフ首相の長期政権はもう十分で、刷新が必要だ」と話していました。

イスラエルの総選挙を受けて、PLO=パレスチナ解放機構のアリカット事務局長は「どの党が新しい政権を作ろうと、平和と安定への道は、パレスチナの領土の併合や占領の継続などではないと認識することを望む。イスラエルが占領を終えること、そして東エルサレムを首都とするパレスチナの領土を認めることが平和と安定を実現する道だ」と述べました。

d1021.hatenadiary.jp