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EUからの離脱期限が今月末に迫る中、イギリスのジョンソン首相は2日、EUに対し北アイルランドアイルランドの間の国境管理をめぐって新たな提案を行いました。

提案では、イギリス全体がEUの関税同盟から脱退するものの、北アイルランドについては地元の意向を踏まえたうえで、一定期間は、EUの農作物や工業製品のルールに従い、厳格な税関審査なしにアイルランド側と取り引きできることなどが盛り込まれています。

ジョンソン首相は、2日の演説で、提案は合理的なものだとしたうえで、「これに代わる選択肢は合意なき離脱だ」と述べ、EU側に新提案を受け入れるよう迫りました。

ジョンソン首相は、このあとEUのユンケル委員長と電話で会談し、新たな提案について説明しました。

EU側からは、今回の提案の内容では不十分だという声もあると伝えられていて、今後、限られた時間の中、双方が歩み寄って合意にこぎつけられるのかが焦点となります。

保守党の党大会に参加した党員からはジョンソン首相の方針を評価する声が相次ぎました。

ある保守党員の男性は「私たちは実行力のある強い指導者を必要としている。ジョンソン首相の離脱を必ずするというメッセージは私たちに確実に伝わった」と演説を評価しました。

そのうえで、EUとの間で合意に至るかどうかについては、「合意なき離脱を回避するのは難しいかもしれないが、可能性は残されている。自信を失ってはいけない」と話していました。

また、別の党員の女性は「ジョンソン首相にとっては、確かに難しい仕事になるが、まだ交渉をまとめる時間は残されている。EUとのこれまでの関係をいかして、合意を実現できると思う」と期待感を示していました。

EUのユンケル委員長はイギリスのジョンソン首相との電話会談後、声明を発表し、ジョンソン首相が離脱期限が1か月先に迫るなかで初めて具体的な提案を示したことについて「今月半ばのEU首脳会議までに協議を進展させようという決意を歓迎する」として一定の評価をしました。

ただ、「問題点がいくつかあり、さらなる協議が必要だ」との認識を示しました。中でも、協議が難航する最大の要因となっている北アイルランドアイルランドの間の国境管理について「法的に運用可能な解決策が必要だ」として、今回の提案は根本的な解決にはつながらないとの考えを示唆しました。

そのうえで、今後、数日間、双方の交渉チームの間で協議を続ける考えを示しました。

ドイツのメルケル首相は2日、イギリスの新たな提案について「今後、提案を精査することになるだろう。現段階では何も言えない」と述べました。

そのうえで、メルケル首相は「EUの各国がまとまることが重要だ」と述べて、各国が結束する必要性を強調しました。

イギリスのジョンソン首相は2日、懸案となっていた北アイルランドと隣接するEU加盟国、アイルランドとの国境管理をめぐり、新たな提案を行いました。

EUに宛てた提案には、イギリス全体はEUの関税同盟から脱退するものの北アイルランドについては地元の意向を踏まえたうえで、一定期間はEUの農作物や工業製品のルールに従い、厳格な税関審査なしにアイルランド側と取り引きできることなどが盛り込まれています。

この提案について、ジョンソン首相から説明を受けたEUのユンケル委員長は、根本的な解決にはつながらないという厳しい認識を示唆しました。

一方、ジョンソン首相は、今月8日、通常の手続きに従って議会を閉会し、14日に新たな会期を始めると発表し、離脱に向けた政策を中心に審議するとみられます。

イギリスは、仮にEUと合意しても議会で賛成を得る必要がありますが、新たな提案には野党側からすでに批判的な声もあがっていて道筋はなお不透明です。

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