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イギリスのジョンソン首相は16日、ルクセンブルクを訪れ、EUのユンケル委員長と初めての会談に臨みました。

会談で、ジョンソン首相は、すでに合意した離脱協定案のうち、アイルランドの国境管理をめぐる問題で解決策がみつからない場合、離脱後もイギリスがEUの関税同盟にとどまることを定めた条項については受け入れられないという考えを示しました。

そのうえで、新たな合意を目指すものの、仮にEUと合意できなくても、離脱の延期は求めず、来月31日の期限には、離脱する考えを改めて強調しました。

これに対しユンケル委員長は、イギリスとの間で協議を続ける考えを明らかにしましたが、イギリス側から具体的な提案は示されていないという認識を示しました。

イギリスでは、EUとの間で合意できなければ、ジョンソン首相がEUに離脱の延期を求めることを義務づける法律が成立していて、野党などからは、首相が法律を無視して合意なき離脱を強行すれば法的な手段に訴えるという声もあがっています。

イギリスのジョンソン首相はEUのユンケル委員長に続いて、ルクセンブルクベッテル首相とも会談を行いました。

ベッテル首相は会談後の記者会見で、「交渉テーブルの上には去年からたった1つの離脱協定案しかない。今のところ何の変更も具体的な提案もない」と述べ、EUとの合意に全力を挙げるとしながら具体策を提示しないイギリス側に不満を示しました。

そのうえで、「時間がどんどん経過している。しゃべるのをやめ、行動せよ」と強い口調で事態打開に向けた具体策を提示するよう求めました。

当初、記者会見にはジョンソン首相も出席する予定でしたが、建物の外に設けられた会見場の近くに集まったルクセンブルクの市民から、「合意なき離脱」も辞さない立場を崩さないジョンソン首相に対し、「恥を知れ」などと激しいヤジやブーイングが起きると、会見を行うことなく足早に会場を後にしました。

これについてジョンソン首相はその後、イギリスのメディアに対して「われわれの言いたいことが騒音にかき消されてしまったらフェアではないと思った」と釈明しました。

キャメロン元首相は、EUからの離脱を決めた3年前の国民投票などを振り返った回顧録が今週出版されるのを前に、地元テレビのインタビューに応じました。

この中でキャメロン氏は、離脱派の運動を率いていたジョンソン首相について「EUから離脱すべきだと話しているのを聞いたことがなかった。ボリスは国民投票では離脱派が負けると確信していた」と述べ、離脱が必要だと信じてはいなかったという考えを示しました。

そのうえで「ロマンチックで愛国的、かつ、国のために行動するという立場に立つチャンスを逃したくなかったのだろう」と述べ、みずからのキャリアのために離脱を利用したという批判的な見方を示しました。

また、当時、離脱をめぐる議論が行き詰まる中、国民投票を行うことは避けられなかったとしたものの、実際に国民投票に踏み切ったことについては「後悔しているし、国内が混乱に陥ったことは残念で、責任を感じている」などと述べ、みずからの責任を認めました。

イギリスのEUからの離脱をめぐっては、期限まで1か月余りとなっても先行きが不透明で、市民生活や経済活動が混乱に陥るのではないかという懸念が広がっています。

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