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アメリカ海軍の小型空母「セント・ロー」は、太平洋戦争で輸送船の護衛に従事し、フィリピンのレイテ島への上陸作戦に参加していた昭和19年10月25日、飛行機に爆弾を搭載して体当たりする、旧日本軍のいわゆる「特攻」を受けて沈没し、143人が死亡しました。

第二次世界大戦で沈没した艦船の調査を行っているアメリカの財団の調査チームは、ことし5月にフィリピン海の深さ4736メートルに沈んでいる「セント・ロー」を発見し、無人の調査艇で船体を撮影することに成功しました。

今月、公開された映像からは船体に施された迷彩の塗装や、刻印された文字がくっきり読み取れるほか、強い力を受けてひしゃげたとみられる飛行甲板が確認できます。

「セント・ロー」を沈没させたのは、関行男大尉率いる「敷島隊」だとされ、日本軍が組織的に行った初めての特攻と位置づけられています。

この作戦での戦果を受けて陸海軍は、特攻作戦を本格化させ、終戦までにおよそ4000人が戦死したとされています。

旧日本海軍の歴史に詳しい広島県大和ミュージアム戸高一成館長は「初めての特攻作戦が大きな戦果を挙げたことが、軍がその後、特攻に傾倒していくきっかけとなった。日本にとっても重い意義を持つ発見だ」と話しています。